昨年日本の試合で5試合中2勝した畑岡奈紗。クォン教授も興味津々のようで――。今週の通勤GDはDr.クォンの反力打法 Vol.44

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

【語り手/クォン教授】
ヤン・フー・クォン。テキサス女子大学教授。専門はバイオメカニクス。生体力学的に理に適ったスウィングを研究。教え子にタイガーの元コーチ、クリス・コモらがいる
【聞き手/吉田洋一郎プロ】
よしだ・ひろいちろう。D・レッドベターをはじめ、世界の名だたるコーチのもとを訪れ、最新理論を直接吸収。日々探究・研鑽に余念がないゴルフスウィング研究家

前回のお話し

クォン この子は小さいのによく飛ばすよね。ヒロの友達かい?

吉田 ああ、畑岡奈紗選手ですね。残念ながら友達ではないです。

クォン 非常に興味深い。ぜひスウィングデータを取ってみたいものだ。

吉田 彼女は中学の頃、陸上部で200㍍の選手だったそうです。県で7位に入ったこともあるとか。

クォン それは凄い。ゴルフと陸上の二刀流だね。

画像: 陸上の選手だった畑岡

陸上の選手だった畑岡

吉田 彼女のように足が速い人は、やはり飛ばしに有利といえますか?

クォン 足が速いということは、脚力が強いといえる。だが、脚力が強いからといって、クラブを速く振れるとは限らない。

吉田 脚力が強ければ、大きな地面反力を得ることができるから、より回転スピードを上げられるのでは?

クォン 回転力を生む〝良質な〟地面反力を得るには、脚力の大きさよりも脚力を「どう使うか」のほうが大事なんだ。実際、脚力を上げるためのトレーニングをしている選手は増えているが、その多くが、スウィング中ひざが曲がったままになっていて、せっかくの脚力をムダにしてしまっている。

吉田 良質な地面反力とはどういう意味ですか?

クォン スウィングスピードを上げるには、地面反力の大きさだけでなく、その力の「向き」も重要になる。具体的にはダウンスウィングで、地面を左足(レフティは右足)で「3つの方向」にプッシュする必要がある。

畑岡のスウィング

吉田 3つの方向?

クォン 下方向、飛球線方向、正面方向の3つだ。我々の研究データでも、この3つの方向の地面反力の大きさとスウィングスピードには、明確な相関関係があることがわかっている。「ナサ」のスウィングも、まさにこの左足の強いプッシュがスピードを生み出す源となっているように見える。強い脚力を上手に活用している選手だと思うよ。

吉田 3方向へのプッシュは、それぞれどのような役割があるんでしたっけ? 以前も少し伺った気がしますが。

クォン では復習も兼ねて、次回説明することにしよう。

週刊GDより

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