今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.36。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

前回のお話し

篠塚 今週はスウィングのカッコよさについて、「桜美式」風に考えていきたいと思います。アマチュアのみなさんは、ツアーでプロのスウィングを目にすると、「カッコいい」と惚れ惚れしていますよね。

GD 動きにムダがなく、キレがあり、いかにも飛びそうで……。

篠塚 でもね、みなさんとは異なり、私がプロゴルファーのスウィングを見ると、感じることは2つ。1つは、「なぜあんなにも複雑で難しいことをしているのだろう」という疑問。そして、「そんなに危険なスウィングだと長くプレーできないのでは?」という懸念です。

GD 私たちが「カッコいい」と憧れるプロのスウィングに、疑問と懸念、ですか。

篠塚 多くのアマチュアがプロの複雑で難しいアナログ的なスウィングを「カッコいい」と参考にしてしまう。豊富な練習時間、運動神経、そしてトレーナーさんと日々鍛えていく肉体。なにもかもがアマチュアとは雲泥の差なのに、真似ようとすることにそもそも無理がある。私が「桜美式」の生徒たちに奨励しているのは、「カッコいい」の概念から丸ごと新しいものに変えてしまおう、ということです。

GD 丸ごと新しいものに?

篠塚 重いスチールシャフト、パーシモンヘッド、そして糸巻きボールの時代に、上体と上腕とを捻転させることで飛ばそうとしていた旧時代に考案されたのが、いわゆるみなさんが「カッコいい」と思われているスウィング。でも、時代は令和、どんなに優れた理論でも劣化は否めず、時代に追いつかなくなってくる。

【くるくるヘッド】シャフトを振れば、ヘッドが当たる

画像: 「このイメージができれば、余分な力を使わず、スピードも方向性もよくなります」

「このイメージができれば、余分な力を使わず、スピードも方向性もよくなります」

GD 道具は簡単に飛ばせるように進化しているのに、われわれが立ち止まったままだと先生はおっしゃいますよね。

篠塚 背中をギリギリとねじり上げ、左腕をピンと伸ばしたテークバック。腰を切る動作や、両腕を目標方向へと伸ばして体とクラブが引っ張り合うようなフォロースルー。それらは「カッコいい」スウィングの象徴的動作だった。でも、「桜美式」ではジュニアにカタチからプロを模倣させるようなことはしない。君たちから新時代の「カッコいい」スウィングが生まれるんだよ、と。その条件とは、「苦しそうに見えない」こと。

GD 体を思い切り使うことこそ飛ばしにつながり、楽をしてしまうとダメなのかと思っていました。

篠塚 それは旧時代の「苦しみの美学」。非効率で不正確な苦しみの練習を無理に重ねることで、激しい腰痛や左手親指の亜脱臼などが「ゴルフ病」とも言われ、仕方ないことと思われてきた。でも、スポーツは健康促進のためにあり、アマチュアにとってゴルフは娯楽。苦しむ必要もないし、ケガなどあってはならない。「デジタルスウィング」は、前述したテークバックやフォロースルーのように、無理をして体に苦しみを強いるのではなく、体は楽をして、道具であるクラブヘッドに、より仕事をさせるんです。

GD 体ではなく、クラブヘッドに仕事を。

篠塚 「くるくるヘッド」の動きをさらによく見てみましょう。シャフトとヘッドが分離され、スウィング中、ヘッドがこのように回転する(右頁の図)。ヘッド自体の動きが、テークバック、インパクト、フォローになっていくんです。このためには、シャフトとヘッドを分担して考え、シャフトを振ればよい。あとは勝手にヘッドが当たってくれる。このイメージ、徹底して頭に入れてほしいんです。

画像: 「体のムリな回転ではなく、ヘッドのラクな回転で!」

「体のムリな回転ではなく、ヘッドのラクな回転で!」

ゴルフを始めて半年、7歳の湯浅穂花ちゃん。「これこそ、新時代のカッコいいスウィング。くるくるヘッドでしか練習してませんが、ボールを打とうとする意識がなく、クリーンに当たる。小さいトップとフィニッシュですが、どこにもブレーキがないから、振り回さなくても真っすぐ飛ぶ。先日、ハーフを60台で回りました」

GD どこも体を突っ張らせる苦しい動作をしなくても、シャフトを楽に振るだけで、勢いよくヘッドが回転してくれます。

篠塚 自分の体でテークバックやフォロースルーを「する」のではなく、シャフトを振り上げたら、自然とヘッドが後方に回転して、ヘッド自体がテークバックをしてくれる感覚。そして、シャフトを振り下ろしたら、今度は自然とヘッドが前方に回転して、ヘッド自体がフォロースルーをしてくれる感覚です。

GD 自分の体ではなく、ヘッドが回転しているイメージですね。

篠塚 そのイメージを持って、実際のクラブを振ってみる。「桜美式」のジュニアたちのスウィングを見てください。どこをねじっている感じも、どこを突っ張ったり、切ったりしている感じもない。背中にも腕にも腰にも余裕があるのに、よどみなくスムーズで、みんなとても美しく、これこそ「カッコいい」と私には思えます!

GD これこそが、よく言われる「ヘッドが走る」動きなんでしょうね。ヘッドがピュンと走るように回転している感じを持てれば、みんな飛びそうです。 

篠塚 効率的で精確に、そして安全に、しかも飛距離だって稼げる「デジタルスウィング」。「桜美式」のジュニアたちがここを巣立って活躍してくれることで、「カッコいい」の概念が丸ごと変わる日が来ると信じています。

週刊GDより

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画像: www.g-pocket.jp
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画像: golfdigest-play.jp
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