今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.38。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

前回のお話し

篠塚 スウィング中に上体や上腕をねじってしまうことが、いかに不自然で非効率、しかもケガにつながる危険なことかを、度々説明してきました。今週は、体のどこもねじることなく飛ばす「デジタルスウィング」の、根本的なイメージ法についてお話しします。まずは、連載の初期に出てきた、「プラスグリップ」を覚えていますか?

GD はい! 実際に握るグリップが「縦棒」、それにイメージの「横棒」を足した、「プラスグリップ」。テンフィンガーで握るために欠かせないイメージでしたね。

篠塚 今一度、あの「プラスグリップ」のことを思い出してもらうために、新たにイラストを描いてみましたので見てください(上図)。グリップ部分の「縦棒」に、フェースの向きと同じ方向に「横棒」を示す線を入れてみました。これが「+」という形状になるため「プラスグリップ」と呼んでいます。実在する「縦棒」だけを振ろうとすると、クラブがどこにでもテークバックできてしまい、トップの位置が定まらない。しかも体や腕のねじりが加わり、フェースを扇形に開いて閉じる動作をしてしまう。つまり実際の「縦棒」1本だけを振ることが、インパクトのほんの一瞬しかスクェアにならない瞬間芸のような、「アナログスウィング」の原因になっているんです。

「この図を脳に染み込ませましょう」

画像: 「グリップだけではなく、ネックにも『横棒』を差し込むイメージ。『横棒』によって取りつけられているヘッドは、シャフトを『振る』ことによって勝手にくるっと回転し、勝手に球に『当たる』と思えばいいんです」

「グリップだけではなく、ネックにも『横棒』を差し込むイメージ。『横棒』によって取りつけられているヘッドは、シャフトを『振る』ことによって勝手にくるっと回転し、勝手に球に『当たる』と思えばいいんです」

GD そこで「横棒」を追加し、「プラスグリップ」のイメージでフェースローテーションを抑えるということでした。

篠塚 この「プラスグリップ」で、これまで数多くのジュニアを育ててきました。そんな「プラスグリップ」のイメージに加え、今回私はクラブの構造をさらに研究し、ネックの形状に着目してみたのです。

GD ネックの形状、ですか?

篠塚 シャフトとヘッドは、直接つながってはおらず、ネックという部分を介してつながっている。ストレートネックにしろ、グーズネックにしろ、微妙にカーブし、曖昧なつなぎ役となっている。この微妙で曖昧なネックこそが、フェースローテーションを引き起こす「扇の中心」になり、体や腕のねじりを誘導し、毎回スウィングを定めさせず、右や左へ球を曲げている。つまり球を打つ前に、じつはネックを見ただけで「アナログスウィング」になってしまうという構造上の欠陥が、クラブにはある。

GD うーん……。とはいえ、ネックの形状や、ネックでシャフトとヘッドをつなぐという構造は変えられないですよね?

篠塚 実際のクラブは変えられなくても、「プラスグリップ」をイメージし続けてトップアマになった出利葉くんのように、イメージだけなら、今すぐにだって変えることができます。まず、先ほどのイラストの、今度はネックの部分を見てください。実際のネックとは異なる、「横棒」をここにも一本通し、ヘッドをつないでいるでしょう。シャフトの先端を微妙に丸めて曖昧なカーブでヘッドをつなぐのではない。シャフトの「縦棒」はそのままに、「横棒」を加えることで、微妙さや曖昧さを排除した。どうですか? これなら形状からして、ネックが「扇の中心」になり得ない。体や腕をねじる動作の原因にもならない。シャフトは「振る」もの、ヘッドは球が「当たる」ものとして、ネックの形状を変えただけで、明確に役割分担ができてしまうんです。

画像: 「ネック部分に横棒を入れ、シャフトとヘッドを“分担”して考える。これがデジタルスウィング用のデジタルクラブです」

「ネック部分に横棒を入れ、シャフトとヘッドを“分担”して考える。これがデジタルスウィング用のデジタルクラブです」

GD なるほど、「くるくるヘッド」の発想は、ネックを「横棒」にすることから来ているんですね!

篠塚 球を「打つ」という1つの動作を、微妙で曖昧なつなぎ役のネックで、体や腕をねじってシャフトとヘッドとを同時に操ってきたのが旧来の「アナログスウィング」。「デジタルスウィング」は二進法です。ネックが明確な「横棒」であるとイメージするだけで、球を「打つ」という一つの動作ではなく、「振る」と「当たる」、2つに役割分担できる。

GD シャフトとヘッドを「横棒」で分離し、スウィングを「振る」と「当たる」の二進法に。だから「デジタルスウィング」だと。まさかネックに秘密が隠されていたとは!

篠塚 グリップだけではなく、ネックにも「横棒」を差し込むイメージです。球を「打つ」という1つの動作を一気にやろうとヘッドを操作してしまわず、ただシャフトを「振る」だけに専念する。「横棒」によって取りつけられているヘッドは、シャフトを「振る」ことによって勝手にくるっと回転し、勝手に球に「当たる」と思えばいい。

GD 実際に「横棒」のネックをイメージして振ってみると、体や腕をねじろうとする気がなくなり、スウィングから窮屈さが消えます。それに、シャフトを「振る」だけだから、同じトップの位置に上げて、同じフィニッシュの位置に収めることが容易です。

画像: 「日本アマで優勝した出利葉くんは、練習でも試合でも、いつも”横棒“をイメージしてゴルフしてるんです」

「日本アマで優勝した出利葉くんは、練習でも試合でも、いつも”横棒“をイメージしてゴルフしてるんです」

篠塚 毎回同じスウィングが再現でき、真っすぐに飛ばせる。その再現性の高さが「横棒」ネックのイメージによる、「デジタルスウィング」の優位性なんです。

週刊GDより

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