【コース設計家・富澤誠造②】ホームコースは「普通が最良」。ジャパニーズ・スタンダードの魅力再発見
「どのホールもストレートに、ドロー、フェードでも攻めることができる。その邪魔になるようならば、木は切ってしまえ」。日本で最も多い100コース以上を設計した富澤誠造(1910~1978)は、ゴルフ場造成の際にこのような指示を出した。この言葉だけを切り取ると、1960年代から1970年代後半の「ゴルフ場乱立時代」の象徴ように聞こえてしまうが、今回のコラムでは、この言葉に含まれる富澤誠造のゴルフコース設計を考えてみたい。