【伝説の名勝負。ヒーローの足跡】岡部チサンCC美里コース。全米オープン並みの難コースを制して、青木功が今季V4。1980年関東オープン
「長かったなァ、道中が…」。ホールアウト後の青木功の第一声がこれである。続く言葉も「ああ、くたびれた」。とてもその姿はトーナメントの優勝者とは思えない、まるで敗残兵のようだった。しかし、これほどまでに青木を苦しめたのは、川田時志春でも、泉川ピートでもなく、安田春雄でもなかった。最大の敵はコースだった。「これ以上ないと思うぐらいいじめられたよ」。青木の言葉は、そのまま全選手の偽らざる心境だろう。岡部チサン美里コースは距離が長く、適度なうねりを持つ林間コースである。