爽やかな海沿いの道路から山道へ入り、一気に標高を上げてコースへ。秘境感たっぷりの道を抜けると赤い屋根のクラブハウスが見えてきます。
このクラブハウスは、日本のモダニズム建築に影響を与え、門司CCや山梨県の富士CCなどのクラブハウスも設計した「アントニン・レーモンド」による設計。赤い屋根が青空と緑の芝に映えますね。
クラブハウス内のレストランからの絶景を堪能した後は、待ちに待ったラウンド。この日はアウトスタートでしたが、アウトは大きく上がっていって、終盤に大きく打ち下ろしていく展開。朝イチから左OBが浅い打ち上げホールなのは、チーピン持ちには辛いところ…
小田原城CCはフルバックでも6350ヤードと距離は短いですが、鎌倉市出身の伊澤利光プロが高校時代にメンバーとして腕を磨いたコースとあって、さすがに戦略性が高い。打ち上げ、打ち下ろし、ドッグレッグと変化に富んだコースは、ショット力とマネジメント力が試されます。
アウト9ホールを上がって「言われてるほど狭くないね~」なんて能天気なことを言っている調査隊一同に「インは打ち下ろしが多くて、狭いわよ~」とキャディさん。たしかに10番ホールティグラウンドからは、フェアウェイの状況が全く見えない“超”打ち下ろし。狙い通りに打てた隊長と担当NはOB……。
そこからは、少しでも曲がるとOBという、神奈川のゴルフ場らしいスリリングな山坂コースを骨の髄まで味わえる展開に。
終わってから隊長のひとこと。
「天気が良くてよかった~!」
実はここ、箱根に近い気候帯にあたるため、濃霧に見舞われる日も多いそう。霧の日は、せっかくの絶景が見れないわ、球の行方は分からないわで結構大変なようです。
とは言え、天気が良い日にラウンドすれば「また来たい」と思うことまちがいなしのコースでした。
月刊GD2018年1月号より