これまでのタイのコースと言えば、R・T・ジョーンズやピート・ダイといった米国の設計家か、ジャック・ニクラス、ニック・ファルド、ゲーリー・プレーヤーといった往年のレジェンドが設計することが定石でした。
バンコクの街から1時間で到着、「ニカンティ ゴルフクラブ」。設計は「ピラポン・ナマトラ」氏
「ニカンティゴルフクラブ」は、自国タイの「ピラポン・ナマトラ」という新進気鋭のデザイナーによる設計。ナマトラは1990年代に、タイのゴルフ場建設ブームが起きた際に、前述の著名設計家のもとで多数のゴルフ場設計と建設に携わり、その際、現場で尽力したエンジニアや建築家たちと「ゴルフ・イースト社」を立ち上げました。
![画像: Pirapon Namatra タイ「GolfEast社」のエンジニア兼コースデザイナー。1968年生まれ。「ニカンティGC」の他、ホアヒンの「バンヤイGC」、バンコクの「バンサイCC」などを手掛ける](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/18eb47b69ce675d75c0b6f7ec6121bdf872cea52.jpg)
Pirapon Namatra
タイ「GolfEast社」のエンジニア兼コースデザイナー。1968年生まれ。「ニカンティGC」の他、ホアヒンの「バンヤイGC」、バンコクの「バンサイCC」などを手掛ける
ナマトラは、ゴルフ・イースト社のデザイナーとして、ゴルフ場計画、設計、施工、運営といったゴルフコースのプロジェクト全般を推し進めて、これまでに手掛けたコースプロジェクトは15以上。「サイアムカントリークラブ ウォーターサイドコース」や「アルパインゴルフリゾート チェンライ」も同社が携わっています。そのなかで、新たに造ったのが「ニカンティゴルフクラブ」。
1~6番、7~12番、13~18番、6ホール単位の18ホール
どこが新コンセプトなのか? 特筆は、ロングヒッターも、シニアプレーヤーも、ショートゲームプレーヤーも、「公平にプレーできるように」と、パー3、パー4、パー5を6ホールずつに振り分けた18ホールにしたこと。確かに、これまでにありそうで無かったホール配分を具現化したわけです。
さらに、スタートホールは、1番、7番、13番からの3ウェイスタート。スコアカード自体も1~6番、7~12番、13番~18番と6ホールごとにスコア合計を出して、最後に合算する仕組みです。
スタートは1番、10番ではなく、1番、7番、13番の3ウェイスタート
![画像: ニカンティGCのヤーデージ。1番、7番、13番からのスタートは、いずれもパー5、パー3、パー4の流れ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/68ecaefa8459fb77c6ac858f51e9be95727ebc12_xlarge.jpg)
ニカンティGCのヤーデージ。1番、7番、13番からのスタートは、いずれもパー5、パー3、パー4の流れ
![画像: 1番/596㍎(ブルー)/パー5 左にドッグレッグしていく](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/5bc3a20c83c98ca3b23b0f96137df026462676e2_xlarge.jpg)
1番/596㍎(ブルー)/パー5 左にドッグレッグしていく
肝心のコースレイアウト自体もモンスター級です。フェアウェイは全体を通してうねり続け、そこにマウンドや窪地が入り、平らなライから打てるエリアが非常に限られています。パー4、パー5でグリーンを狙うアプローチショットは、打ち上げが多く、距離感を合わせるタッチが必要です。
タイ特有の潜りやすく粘質の高いラフ芝が、フェアウェイとファーストカットをぐるりと囲み、フェアウェイに止まるのとラフに入るのでは、天と地ほどの違いが生じます。グリーン周りのカラーはボールがよく転がるようにスロープがつけられ、こぼれたボールがそのまま池やバンカーに入るケースが多く、アプローチやパットでも傾斜をよく見たうえで打たくなくてはなりません。
![画像: 4番/321㍎(ブルー)/パー4 フェアウェイのアンジュレーションがすごい。セカンドは砲台グリーンへ打ち上げ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/8f354ca1756f84f3f3f9236bb4394bbd02cd58a0_xlarge.jpg)
4番/321㍎(ブルー)/パー4 フェアウェイのアンジュレーションがすごい。セカンドは砲台グリーンへ打ち上げ
![画像: 6番/498㍎(ブルー)/パー5 正面の木を避けて打っていく](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/b07cdf7c0cfc4e08de2eea1017f61acc9c3010cd_xlarge.jpg)
6番/498㍎(ブルー)/パー5 正面の木を避けて打っていく
![画像: 6番のセカンド地点 バンカーが左右交互に点在](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/56488028134726f0cb0067e2a1e04d3e38146a88_xlarge.jpg)
6番のセカンド地点 バンカーが左右交互に点在
パー3は6つあるが、似たロケーションは皆無
![画像: 8番/222㍎(ブルー)/パー3 プレッシャーが掛かる見た目、グリーンは中央に大きな尾根がある](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/ebbc8fc7cf5454c08077784178f4eca5532eb451_xlarge.jpg)
8番/222㍎(ブルー)/パー3 プレッシャーが掛かる見た目、グリーンは中央に大きな尾根がある
![画像: 14番/165㍎(ブルー)/パー3 右は池、グリーンの傾斜は大きく複雑](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/292db7aebc31fcd974d84cd08581452216a4e4e2_xlarge.jpg)
14番/165㍎(ブルー)/パー3 右は池、グリーンの傾斜は大きく複雑
![画像: 16番/214㍎(ブルー)/パー3 距離感に加えて方向性も必要。ティの周りはウェイストエリア](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/ea30236b4cabe036a1e7fb331bf5ce1e8394d23a_xlarge.jpg)
16番/214㍎(ブルー)/パー3 距離感に加えて方向性も必要。ティの周りはウェイストエリア
![画像: 18番/579㍎/パー5 セカンド地点](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/f94a320cc2a744722cbb675e434fd79fe4997d80_xlarge.jpg)
18番/579㍎/パー5 セカンド地点
![画像: GPS機能ナビ付き乗用カート](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/0e3c9f74ea5a224b6a6cd8866c17caf8a4d9dfd4_xlarge.jpg)
GPS機能ナビ付き乗用カート
「ゴルファー全員が公平に」という設計コンセプトですが、初心者にはかなり難しいコースです。反面、ゴルファーならば、誰もが挑戦したくなるチャレンジングなホールの連続です。18ホール、似かよったレイアウトがなく、7番、13番からのスタートでも、リズムを作りやすい流れがあるので、どのスタートからでも「公平」にプレーできます。
カートにはGPS機能が付いて、ホールロケーションや距離表示が出るので、カートでのプレーがおススメ。タイの若手設計家 P・ナマトラが心血を注いだ「ニカンティゴルフクラブ」、バンコクの旅ならば、チャレンジしたい新世代コースです。
プレーフィに、プレー前後の食事代がインクルーシブされているというのも、新コンセプトのひとつです!
![画像: 2階のテラス。食事代はすべてプレーフィに含まれている](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/13/5d4145758bf1019f8b0c2e3ed1cf48ca9a2fed71_xlarge.jpg)
2階のテラス。食事代はすべてプレーフィに含まれている
バンコクの新モンスター「ニカンティゴルフクラブ」に挑むツアーです↓
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![画像: golfdigest-play.jp](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/11/25/e40c57830228d70353f087d3b14e5b56bb6de37b_xlarge.jpg)