日光ゴルフのはじまりは昭和27年、金谷ホテルから
昭和27年当時、日光は多くの外国人が訪れる国際観光都市だったこともあり、「日光にもゴルフ場を!」と地元有志が立ち上がったのも自然な流れだった。当時の栃木県知事・小平重吉氏と中央財界の重鎮・加藤武夫氏の最初の会談(通称・日光会談)が金谷ホテルで行われた。
土地の魅力をぞんぶんに。井上誠一の傑作「日光カンツリー倶楽部」
設計に先立ち、この地を訪れた井上誠一は男体山に向かって開けた大谷川の旧川床を用地に決めた。
たびたびの氾濫に見舞われた土地は表土が薄く、少し掘るだけで巨大な石が転がる荒れ地だったが、自生する樹々を見た井上は、ここに日光特有の自然を感じたという。
「バンカーは少なくとも、この自然が日光ならではのハザードになる」と井上は語った。
コース内にバンカーはわずか33個。雪解け水が長年磨き上げたフェアウェイは複雑なうねりを持ち、平坦に見えても実は多彩な変化を持つ。
「現地形を活用する」という井上の哲学が如実に表れるコースとなった。
日光カンツリー倶楽部
18H・7061Y・P72
栃木県日光市所野2833
TEL.0288-54-2128
開場:昭和30年4月3日
設計:井上誠一
公式ホームページはこちら
日光CC芝刈り情報
グリーン/ペンクロス(3.8mm)
フェアウェイ/野芝(12mm)
ラフ/野芝(40mm)
バンカー/川砂でさらさら
ゴルフの夜明けに思いを馳せ、金谷ホテルのバーで一杯
明治6年の開業以来、国内外の要人たちから愛される金谷ホテルが日光CC開設の舞台となったことは、ゴルファーにとって嬉しいところ。
フロントを抜け奥へ行くと、バー「デイサイト」の看板が。
扉を開けると…あの日光会談の時代へタイムスリップ。
真空管アンプから流れるジャズを聴きながら、フランク・ロイド・ライト設計という噂の暖炉や、開業当初から使われる電灯を見ていると、博物館にいるかのような気分に。あまりの居心地の良さについつい長居してしまう。
部屋はもちろん廊下もクラシックの塊、アットホームな接客も相まって、圧倒的な居心地の良さが充満している。金谷ホテルで長期逗留…憧れの過ごし方。
泊まりゴルフの先駆。那須の井上誠一「那須ゴルフ倶楽部」
宿泊を含めたクラブライフを体現する那須ゴルフ倶楽部。戦前より、ゴルフをしない奥様方が夜半までクラブハウスのラウンジで談笑にふけっていたと言われ、夏にはコース内で子供たちの運動会が開催された記録もある。
コースが出来る前にハウスが完成していたところに、筋金入りのクラブライフ哲学が感じられる。
では、コースはどうか。
そこは井上誠一設計。標高差150メートル近い土地に造られたダイナミックなホールの数々は、打ち上げや打ち下ろしなど変化に富み、そこかしこにドラマが待ち受ける。
井上の至宝を巡る旅、興味を持たれた方はゴルフダイジェスト・ツアーセンターにお問い合わせください。
那須ゴルフ倶楽部
18H・6548Y・P72
栃木県那須郡那須町大字湯本212
TEL.0287-76-3100
開場:昭和11年7月5日
設計:藤田欽哉・井上誠一
公式ホームページはこちら
那須GC芝刈り情報
グリーン/ペンクロス(3.9mm)
フェアウェイ/野芝(10mm)
ラフ/野芝(50mm)
バンカー/川砂でさらさら
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