控えめな主張こそが甲州ワインの本質
近年、世界的に注目を浴びる日本固有のぶどう品種「甲州」によって造られた白ワインは、今や、ワインの本場であるヨーロッパからも一目置かれる存在。そんな甲州ぶどうが栽培される、甲州勝沼の丘陵地帯は、実はゴルフ場用地にもピッタリでした。
甲州の"泡"はラウンド後にピッタリです
地元・甲州市でイタリア料理店「パパソロッテ」でマネージャーを務める傍ら、的確なペアリングで知られるソムリエの坂口健さんによれば、ワイン用のぶどうに適した土地は、日照時間が長く、水捌けが良いことが必須条件であり、さらに粘土質や石灰質の土壌がベストだそう。また、標高が高いほどキレのある酸が生まれ、特に白ワインに適しているそう。
勝沼食堂パパソロッテ
山梨県甲州市勝沼町菱山3577-6
0553-39-8763
営業時間 11:00-14:00、17:00-21:00
火曜定休
南向き・水はけ良し・雨少ない
ブドウ畑に最適な土地はゴルフ場にもぴったり
ワイン用のぶどう栽培に最適な土地の条件を挙げていくと、ゴルフ場用地にも適していることがわかります。
現に世界有数のワイン産地であるカルフォルニア・ナパバレーは、PGAツアー会場でもある「シルバラードGC(R.T.ジョーンズJr.設計)を擁し、フランスのボルドーやブルゴーニュ地方では、ぶどう畑と隣接したゴルフ場も多数あることで知られます。
話を甲州に戻すと、このエリアにある代表的なゴルフ場の筆頭格として、まず「シャトレーゼヴィンテージGC」が挙げられます。
過去には山梨県初のトーナメント・ダイワインターナショナルが開催され、2021年には日本シニアオープンの開催が予定されるこのコースは、奥秩父山塊の主峰として知られる国師岳南麓のダイナミックな地形変化を存分に活かした設計が魅力のチャンピオンコース。
ちなみにこのエリアは、近年、人気上昇とともに不足しがちである甲州ぶどうの栽培地として注目されている地域としても知られます。
標高800mに位置し、雨も少ないことでも知られるシャトレーゼヴィンテージGCは、比較的フラットで広々していながらも、名匠・加藤俊輔設計らしく、谷越えや池超えなど戦略的要素も満点。7000ヤード近い距離で挑戦しがいもあります。ロッジもあるので、大人のゴルフ合宿にもピッタリ。
クラブハウス 玄関前に飾られたクラシックカー。車好きなオーナーが過去、乗り継いできた車だという。
2021年日本シニア開催予定
シャトレーゼヴィンテージゴルフ倶楽部
18H・6920Y・P72
北杜市須玉町江草3072
TEL.0551-42-1011
公式ホームページはこちら
もう1コース、甲州ぶどう最大の産地・勝沼にある「勝沼GC」も忘れてはいけません。こちらは丘陵の地形が巧みに生かされ、スリル満点のレイアウトが特徴。甲州盆地を一望する絶景も評判です。こちらは6067ヤードと、距離は短めながらも変化に富んだ設計で、あらゆる番手の精度が要求される技巧派向けのコースです。
起伏に富んだコースが自慢
勝沼ゴルフコース
18H・6067Y・P72
甲州市勝沼町中原字向原5368-1
TEL.0553-44-3111
公式ホームページはこちら
いずれもワイン王国のゴルフ場らしく、ワイナリー直送の樽生ワインを楽しめるのも魅力。ボトリングしてお土産にもできるので、もし家族を置いてゴルフへ来てしまったのなら、甲州ワインのお土産で罪滅ぼしもいいかも知れませんね。
PHOTO/Takanori Miki
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