飛距離が出ない原因! 下半身を動き出させるタイミングが遅い
上半身の意識が強くなりすぎている
宋 ドライバーが200ヤードくらいしか飛びません。
吉田 インパクトで、ヘッドをインから入れたいという意図を強く感じますが、意識してやっていますか?
宋 元々がカットスライスだったので、インから入れるように直しました。
吉田 なるほど。ただ、「インから入れよう」ということで、上半身の意識が強くなりすぎているようですね。切り返しで、下半身の動き出しが遅いです。
宋 下半身リードができていないってことですか。
吉田 そうです。切り返しで下半身から動くには、実は、テークバックでも下半身から動くのがいい。例えば、ヘンリック・ステンソン(スウェーデンの名手)が、スウィングをスタートさせる前に、足をパタパタやって、下半身でワッグルしてるじゃないですか。宗さんにも、あの感じが欲しいんです。
宋 確かに、普段は意識して上半身から動いています。
吉田 アドレスの形で、大きめのボールを両手で持って、右上のほうに投げるとしたら、下半身で少し反動をつけてあげないと投げづらいですよね?
宋 はい。
吉田 それが、下半身からスタートさせる動きです。それができると、今度は、切り返しでも下半身から先に動き出せます。ちょうど、1歩ずつ前に足踏み出しながら、両腕を左右に振る感覚ですね。
宋 右足を出して、腕を右に振る、腕を振りながら左足を出して、今度は腕を左に……って、これ、スウィングの動きと同じですね!
吉田 そう、どちらも「順番」が大事なんです。
歩くリズムにあわせてクラブを振ってみる
スムーズなスウィングには、『下半身→上半身』という動き出しの順番が大事。前に歩く動作に合わせて、クラブを左右に振る。「この『順番』の感覚が飛距離アップには欠かせない」と吉田プロの説明に宋さんも納得顔。
歩きながら手を振るだけでもOK
吉田 クラブを持たなくても、歩くのに合わせて両腕を振るだけで、「下半身→上半身」のタイミングがわかります。この感覚をスウィングにとり入れるといいですよ。
解決! 「テークバックでもダウンスウィングも動き出しは下半身から!」
PHOTO/Yasuo Masuda
TEXT/Daisei Sugawara
週刊GD2018年8月14日号より