数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回は、テーラーメイドのミルドグラインド ハイ・トウ ウェッジです!

見た目から印象的な『フルスコアライン』

全面にスコアラインが入った『フルスコアライン』フェースが、まず見た目に、強く印象に残ります。トウ側を高くした大きめのフェースは構えたときに安心感がありますね。ややフェースを開いたほうが、構えたときにしっくりくる感じはありますが、スクェアでも打ちにくいことはありません。(堀越)

実際にコースで試打してみましたが、ラフにボールが浮いているような状況で、ヘッドが少し下をくぐっても、フェース全面のスコアラインのおかげで、スピンがかかってくれます。

画像: 56~64度は全面スコアライン仕様でスピン量が安定する(左52度、右58度)

56~64度は全面スコアライン仕様でスピン量が安定する(左52度、右58度)

多彩な技に応える『4WAYSOLE』は芝も砂も抜けがいい

試打クラブはロフト58度で、ソールのセンター部分が高い、『4WAYSOLE』というバウンス形状のモデルでしたが、フェアウェイやバンカーからも抜けが良く、ボールが長くフェースに乗ってくれて、スピン性能の高さを感じました。(堀越)

トウ側を高くし、重心をフェースの中央に寄せることで、しっかり振ってもフェースがかぶりにくく、左へのミスを怖がらずに打っていけます。これはロフト52度のAWも同様です。

アプローチで多彩なテクニックを駆使するタイプの上級者にオススメのウェッジです。

ソール形状は3タイプから選択可能。センター部が盛り上がった4ウェイソールは抜けがいい(写真)

開いても使いやすい三角形フェース

58度のクラブ長さはやや短く、クラブ重さも軽量スチールシャフト仕様でやや軽いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントがSWとしては小さくなっています。(松尾)

ヘッドはティアドロップ形状ですが、フェースのトウ側が高く、ヒール側が低いので、フェース面全体が三角形に見え、またフェース面全域にスコアラインが入れられています。試打クラブは58度のバウンス角10度のヘッドで、NS950のSシャフト。ティアドロップ形状でフェースプログレッションが少し小さめなのも特徴です。

画像: ハイ・トウ設計で重心位置は高めのわずかなヒール寄り

ハイ・トウ設計で重心位置は高めのわずかなヒール寄り

球の高さとスピン量を操りたい人に!

バランスが良く、とても振りやすいSWです。フェース全体が三角形に見える形状により、アドレスでフェースを開いても構えやすく、カットにスウィングして球を止めるイメージが自然と出てくるウェッジです。(松尾)

画像: 球の高さとスピン量を操りたい人に!

総合評価

スピン性能 4.5/つかまり 3.5/上がりやすさ 4/ミス許容 4/操作性 4
※5点満点

ヘッド/軟鉄鋳造 ロフト角/50~60度(2度刻み)、64度
ライ角/64度(48~60度)
長さ/35㌅(58度・NSプロ950GH)
シャフト/ダイナミックゴールド、NSプロ 950GH
総重量/457g(58度・NSプロ950GH)
価格(税込)/1本 2万3760円    (※メーカー公表値)

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2018年10月2日号より

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