ツアーワールドは、「熱意系のクラブ」から「飛んでやさしいクラブ」へ
2013年の「ツアーワールド」誕生以来、本間ゴルフは、それまでの「ゴージャスなオジサン向けのクラブ」というイメージを鮮やかに覆してきた。その変化は、熱意系アスリートに歓迎される一方、一般のゴルファーにとって「ツアーワールド=プロ用の難しいクラブ」というイメージが定着していった。
それが想定内であったかは不明だが、プロやアスリートたちの好印象はそのままに、本間ゴルフは、また新たなイメージを芽生えさせようとしている。ニューモデル「TW747」の登場だ。
かつて、プロは「繊細さ」や「操作性」をドライバーに求めたが、「スウィートエリアの広さ」や「直進性」の高さを重視するように変わった結果、クラブ(正確にはヘッド)自体に、プロ用とアマチュア用の垣根は無くなった。プロと同じヘッドを、自分に合ったロフトやライ角に調整し、シャフトを選ぶことで、自分に合った1本として手にすることができるからだ。
プロが求めるのも、アマチュアが求めるのも、「飛距離性能が高く、やさしく、真っすぐ、遠くに強い球が打てる」モデルという事実。
新しい「TW747」が取り組んだのはイメージ戦略などではない。設計のコンセプトを徹底的に見直すことであり、最先端の素材と構造を、これまで培ってきたモノづくりと融合させることだった。
【試打テスト】見た目も球質も大変化。「いい意味で裏切られました」by伊丹大介プロ
デザインと同じく、性能にも大きな変化があったのか。さっそく伊丹大介プロが『460』と『455』の試打テストを行った。
「とくに『460』はいままでのホンマのイメージとは違いますね。投影面積が大きくシャローに見えますがフェースは厚みがあって、バックスピン量を抑えた高くて重い球が打てます。いまのプロのトレンドはこういう飛び系のクラブをちょっとコントロールする打ち方。まさにそんな打ち方ができます」(伊丹)
【TW747 460の特徴】
つづいて『455』をテスト。
「5ccしかヘッド体積が変わらないのに小さく見えます。ヘッド形状はオーソドックス。重心距離は極端に短くなく、こちらも飛びますね。フェースにボールが張りついて吹き上がらない重い球になります。ねじれの少ない操作できる強弾道という印象です。ランも出ますね」
【TW747 455の特徴】
「どちらもこれまでの印象をいい意味で裏切られましたあね。2モデルだけというのも、『460』にするか、『455』にするか、選びやすくていいと思います」(伊丹)
TW747 460/455スペック
ヘッド素材・製法/Ti6-4鋳造(ボディ・フェース)+ET40カーボン(クラウン)
ロフト角/9.5度、10.5度
シャフト/VIZARD For TW747 50(R、SR、S)
長さ/45.25インチ
伊丹プロによる「いい意味で裏切られた」とのコメントが、新生「ツアーワールド」のやさしさを物語っている。ロフトは9.5度と10.5度の2種類。ヘッドスピード40m/s前後のアベレージでも10.5度を選べば、じゅうぶんにやさしさと飛距離の恩恵を受けられるはずだ。