レクサスは、スポーツクーペ「RC F」のマイナーチェンジモデルを米国のデトロイトショー(1/14~28)で世界初公開した。
「新型RC F」に“パフォーマンス・パッケージ”を新たに設定
新型「RC F」は、軽量化・空力性能の向上を中心に、あらゆる点にこだわって走行性能を磨き上げた。まず、車両重量の低減を実施。従来型比で20kgの軽量化を実現。
次に、限界領域でのコントロール性向上を目的に、トレッドパターン一本一本のコンパウンド材質までこだわってタイヤをミシュランと新開発。サーキット走行においても優れた操縦安定性を発揮している。
さらに、“F”の自然吸気エンジンらしいリニアな加速フィーリングを際立たせるため、エンジン出力を向上させるとともに、エアクリーナー形状変更による吸気性能向上とスロットル制御の改良によりアクセルレスポンスを向上させた。
ディファレンシャルのローギア化を図ることで、サーキット走行におけるアクセルでの車両コントロール性を向上。街乗りの走りもいっそう軽快になったという。
エンジン型式は従来型と同じ2UR-GSEで、排気量も4968ccと変わらないが、最高出力は472hp/7100rpm、最大トルクは535Nm/4800rpm、0-60mph(約96km/h)加速は4.0秒と発表されている(北米仕様、後述のパフォーマンス・パッケージ)。
エンジントルクを制御し、発進時のタイヤ空転を防ぐローンチコントロールも採用。スポーツ走行における鋭いスタートダッシュを実現している。
エクステリアは「レース育ちのスタイリング」をコンセプトに、レースで培われた空力デバイスや形状を最大限スタイリングに織り込んだ、‟F”らしいデザインは見てのとおり。
具体的には、フロントバンパーコーナーにカナード形状を取り入れてダウンフォースを向上させたほか、サイドのロッカーモール後端にアンダーカット形状を作ることでリアタイヤ周辺の乱気流を抑制するなど、空力性能の向上そのものがデザインとなっている。
前後のホイールハウスにダクトを設けることでホイールハウス内に溜まった空気の圧力を低減。最適なコーナリング姿勢やステアリングの応答性向上にも寄与させている。
新たに“F”が持ち味とする優れたサーキット走行性能の象徴バージョンとして、“パフォーマンス・パッケージ”を新設。日本のスーパーGTや米国のデイトナ24時間レースなど「RC F GT3」 によるレース参戦のノウハウを応用し、専用の空力パーツや内装デザインを採用したほか、さらなる軽量化や加速性能の向上を実現した、“F”の決定版とも呼べるモデルだ。
エンジンフード、ルーフ、フロントスポイラーなどの外装部品やブレースにCFRPを採用したほか、カーボンセラミックブレーキやチタンマフラー、軽量アルミホイールの採用で、従来型比70kgの軽量化を実現。まさに“パフォーマンス・パッケージ”だ。
専用のカーボンリアウイング(固定式)も採用。標準仕様に採用されているアクティブリアウイング以上のハイダウンフォースとロードラッグを実現し、高速走行時の安定性と高速域の伸び感を両立している。
新型「RC F」の日本発売は、2019年5月を予定している。
WEBモーターマガジンより