数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はタイトリストの「TS1 ドライバー」です。

HSがいつもより2〜3㎧速くなる

まず、280グラムを切るような軽量ドライバーを、タイトリストが『TS』シリーズとして発売することに驚きを感じました。(堀越)

打ってみると、軽量らしいスピード感があって、初速も出るので、気持ちよく飛ばせます。しかも軽量にありがちな当たり負けがなく、球が吹き上がることもありません。実際、「TS2」と比較しても、バックスピン量はほとんど変わりません。大げさではなくHS42~43㎧の人が、45のスピードと飛距離を手に入れることができます。

画像: ソール後方のウェートにより重心深度が深く、見た目以上にしっかりつかまる

ソール後方のウェートにより重心深度が深く、見た目以上にしっかりつかまる

打ち出しが高く、ボールもつかまりやすいですが、ライ角はアップライトすぎず、フックフェースにも見えないので、ハードヒッターやHSが速めの上級者でも使えます。設計自由度の高いカーボンクラウンではなく、フルチタンでこの完成度の高さも驚きのひとつ。打感もソリッドで上級者好みです。

画像: シャローバックなヘッド形状

シャローバックなヘッド形状

アベレージやシニア、レディスが使えるやさしいタイトリストでありながら、パワーのあるアスリートを満足させる骨太さも兼ね備えている。今後の新しいベンチマークになり得る、様々な可能性を秘めた革新的なドライバーといえますね。(堀越)

10.5度のディアマナSシャフトはHS38m/sでも飛ばせる

実測でクラブ長さは長いですが、クラブ重さが非常に軽いので、クラブ慣性モーメントが抑えられて
います。全体に厚みが薄いシャローヘッドで、ヘッドの横幅が広く投影面積が大きいので、いかにも打ちやすそうなイメージが出ています。

フェース面のバルジ(トウ・ヒール方向の丸み)が少ない平らなフェースで、米国モデルとしては珍しいフックフェースで、球をつかまえるイメージが出ています。10.5度のディアマナS シャフトを試打しましたが、HS38m/sくらいの人でもこのスペックで打てそうです。(松尾)

画像: 重心がヒール寄りでドローを打ちやすい

重心がヒール寄りでドローを打ちやすい

画像: 三菱ケミカルと共同開発したTS1専用ディアマナ

三菱ケミカルと共同開発したTS1専用ディアマナ

球をつかまえて飛ばしたい人、振り遅れやすい人

ヘッドが軽いこと以上にグリップが軽く、振り抜けるイメージがあります。ヒール寄りの重心位置で、フェースの中央でヒットしても球にドロー回転がかかりやすく、また、高重心設定で適度なバックスピンも入ります。(松尾)

画像: 球をつかまえて飛ばしたい人、振り遅れやすい人

【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4.5/操作性 3.5 ※5点満点

ヘッド体積/460cc
ロフト角/9.5度、10.5度 
ライ角/59度 
長さ/45.75㌅
シャフト/タイトリスト ディアマナ50(S、SR、R)、
     タイトリスト エア スピーダー(SR、R)
総重量/275g(タイトリスト ディアマナ50・S)
価格(税込)/7万7760円(タイトリスト ディアマナ50)
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2019年7月9日号より

画像: 【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4.5/操作性 3.5 ※5点満点

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