数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はプロギアの「RS RED フェアウェイウッド」です。

楽に上がって飛ぶ。FWとしての完成度が高い

ロフト15度の3Wから試打しましたが、深重心で球が上がってくれます。重心角が大きいので球がつかまります。「ギリギリ」テクノロジーの反発効果で初速が速く、飛距離性能も高いです。ドライバーのヘッドスピードが40m/s前後のアマチュアで、3Wは難しいと感じている人でも、十分に使いこなすことが可能なモデルでしょう。(堀越)

3Wに続いて5Wを打ちました。自分で球を上げたり、つかまえたりという操作の必要なく、クラブが勝手にやってくれるので、とても安心感があります。また、直進性が高くて、オフセンターヒットにも強い。フェースの下めに打点を外して打っても、しっかり球を拾ってくれます。

画像: ヘッドが返りにくい左に行きにくい

ヘッドが返りにくい左に行きにくい

ヘッドスピードを40m/sぐらいに調整して5Wを打つと、3Wとのロフト差が2度しかないためか、それほど大きな飛距離の差は出ませんでした。クリークというよりバッフィの感覚に近いので、HSが速くない人なら、FWは5Wの1本にして、UTやウェッジを厚くするのもアリかと思います。

FWが苦手な人はもちろん、上級者でもFWにやさしさを求める人にオススメ。長く使える完成度の高いFWです。(堀越)

画像: RS REDのために作った先調子シャフトでヘッドが走る

RS REDのために作った先調子シャフトでヘッドが走る

安心感をもって振れるクラブ

実測するとクラブレングスが長いのですが、クラブ重量は非常に軽く、ヘッド重量も軽いので、クラブ慣性モーメントが抑えられています。(松尾)

ヘッドはプロギアらしい横幅の広い丸型形状で、時計の4~5時方向に膨らみ、投影面積が大きく安心感があり、綺麗なスクェアフェースが特徴です。標準スピーダーのSRシャフトを試打しましが、シャフトはかなり軟らかめで、起伏のあるフェアウェイで正確にボールをとらえるにはクラブ長さが少し長いかもしれません。インパクト音が高めで爽快感がありました。

画像: スクェアフェースでターゲットに構えやすい

スクェアフェースでターゲットに構えやすい

FWが苦手な人、球をラクに上げたい人

フェアウェイウッドとしては芯がトウ寄りで重心距離が非常に長く、ネック軸回りの慣性モーメントも大きいのでヘッドの返りがゆるやかで、フック系の弾道にはなりにくく、フェードが打ちやすいクラブです。(松尾)

画像: FWが苦手な人、球をラクに上げたい人

【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 3.5/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4.5/操作性 3.5 ※5点満点

ヘッド素材/チタン(Ti-6Al-4V)
ロフト角/15度(3W)、17度(5W)
ライ角/59.5度(3W)、60度(5W)
長さ/43.25㌅(3W)
シャフト/RS RED専用スピーダーエボリューション for PRGR(S、SR、R、R2)
総重量/約297g(3W・S)
価格(税込)/5万9400円
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2019年7月16日号より

画像: 【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 3.5/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4.5/操作性 3.5 ※5点満点

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