ステップ素振りや3本指スウィング、肩担ぎスウィングなど、反力打法を身につけるための様々な
ドリルを紹介してきたが、今回はさらにとっておきの練習法をクォン教授が教えてくれた。今週の通勤GDは「Dr.クォンの反力打法」の第23話。

船用ロープの理想的な使い方

吉田 前から気になっていたのですが、先生、いつもそのロープを持ち歩いていらっしゃいますよね。

クォン ふふふ。気になるかね。

吉田 そんな太いロープを街中でぶら下げている人はなかなかいません……。

画像: 船の係留などに使うロープ。直径20ミリ程度の太めのものを、2メートルほどの長さに切り、それを半分に折って使う

船の係留などに使うロープ。直径20ミリ程度の太めのものを、2メートルほどの長さに切り、それを半分に折って使う

クォン ゴルファーなら1人1本、携帯しておくべきだと思うが。

吉田 これ、ゴルフに使うものなのですか? 船なんかで使うロープですよね。

クォン これで素振りをすると、反力打法で大事なことがすべて身につくんだ。

吉田 これを振るんですね。でも、ちょっと長くないですか? 2メートル近くあります。

クォン これを半分に折れば、ちょうど5番アイアンぐらいの長さになる。

吉田 なるほど。重さも適度にありますね。これをどう振るんですか。

クォン 普通にクラブを振るように振ればいい。

吉田 こうですか。

画像: 船用ロープの理想的な使い方

クォン そう。そのままフィニッシュで止まらずに、連続で振るんだ。

吉田 はい!

クォン さすがはプロ。理想的なロープの動きになっている。

吉田 どうなっているのがよくて、どうなるとダメなんですか?

クォン いい動きができていると、トップでは左わきの下に、フィニッシュでは右わきの下に、ロープが巻きついてくる。

吉田 ダメなパターンは?

クォン ひとつは、ロープの先がわきの下に入らず、首のほうに巻きついたり、お尻のほうを叩いたりすること。これは、スウィング軌道がフラットすぎたり、アップライトすぎたりする証拠だ。

吉田 スウィングプレーンのチェックができるんですね。

クォン ただ、軌道がよくても、トップでロープがしっかりと体に巻きつかずに、体に当たってすぐ離れてしまうような動きはダメだね。

吉田 ロープがすぐに離れてしまうということは、ダウンスウィングを腕から下ろしているということですか?

クォン そのとおり。以前から言っているように、地面反力を上手に使って飛ばすには、下半身から上半身、腕という運動の順序が重要になる。切り返しで下半身が先に動き、腕が後からついてくる動きができれば、ロープが体に巻きつく時間ができる。これを左、右、左と繰り返し振ることで、自然と足を踏み込むタイミングもよくなってくるよ。

吉田 これはいいですね! さっそくホームセンターに買いに行かなくては。

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下半身主導でリズムよく連続素振り

ロープを持って連続素振り。トップではロープが右肩から左わきの下にかけて巻きつき、フィニッシュでは左肩から右わきの下にかけて巻きつくのが理想。ロープが体に巻きつかずに、体からすぐに離れてしまうのは、上半身主導でクラブを振り下ろしている証拠。

【①】ロープが巻きつく
【②】下半身が回り始める
【③】上半身はそのまま

ILLUST/Kazuhisa Uragami

週刊GDより

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