今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.31。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

前回のお話し

シャフトを振る
ことに専念する

GD 「デジタルスウィング」、改めて説明をお願いします。

篠塚 これまでゴルフが、なぜ難しく、なぜ危険だったか。それは、本来分担して考えなければならなかった2つのものを、強引に1つとして考えていたから。

GD 2つのものを1つに……。

篠塚 しかも、それはゴルフにとって、とても重要なものだったから、2つのものを1つにしてしまうことで、とんでもない罠に陥れられてきた。それは、道具であるゴルフクラブです。本来、クラブには2つの役割がある。「振る」という役割と、「当たる」という役割だとお話ししましたね。1本の長い棒であるシャフトは、「振る」という役割のみが与えられています。たとえばヘッドがついていないシャフトを「振る」ことだけを想像してみてください。誰でも力むことなく、軽やかにピュンピュンとスウィングできるはずです。

GD シャフトを「振る」ことだけでいいのなら、確かに簡単ですよ。

篠塚 ところが、そのシャフトにたった1つ、ヘッドという突起物を付けただけで一変してしまう。せっかく気持ちよくシャフトを「振る」ことだけに専念できていたのに、そこに中途半端にヘッドで「当てられるか? 」という新たな意識が入り込んで混乱する。しかも、その2つの役割を、シャフトとヘッドの位置がズレている道具で一緒にやらされるから、頭がパニックになっていた。ヘッドは、1本の棒である長いシャフトの先には付いていない。シャフトの延長線上から外れた、自分の体から少し遠ざかった位置にズレて張り出していることは、この連載で度々指摘してきました。

GD つまり、2つの役割を、ズレた道具でやらされていたと。

画像: 「ヘッドを『当てよう』とすると、力みとネジれでくるくる 当たるヘッドが綺麗に回転しない。ヘッドが勝手に『当たる』のなら、道具がやることだから正確無比です」

「ヘッドを『当てよう』とすると、力みとネジれでくるくる 当たるヘッドが綺麗に回転しない。ヘッドが勝手に『当たる』のなら、道具がやることだから正確無比です」

ヘッドが勝手に
ボールに当たる!

篠塚 そんな難しいことは、アマチュアではいつまでたっても90はおろか、100さえ切れなくて当然。練習量が必要で、球を打ちすぎてケガをし、危険でもあった。物事は何でも、2つのことを曖昧に混同して一緒にやるより、1つずつ、明確に役割分担させたほうが、簡単だし、安全なんです。車の運転と携帯電話の会話がそう。人間の脳は、1つの役割に専念するようにできている。車の運転なら運転だけ、携帯での会話なら会話だけ。ゴルフは、「振る」ことだけを考えればいいんです。

GD だから先生は、シャフトとヘッドを物理的に分けてしまった。

篠塚 そう。位置がズレているヘッドで「当てられるか?」という役割は、脳内から消し去っていい。前回紹介した「デジタルくるくるヘッド」の動きをイラストにしてみました。あくまでも、自分はシャフトを「振る」ことだけに専念する。球に「当たる」のはヘッドという自分が握っているのとは別の、もう一つの道具が勝手にやってくれること、と分担して考えればいい。さあ、実物で、実際に球を打ってみてください。

画像: 「球に『当たる』のは、自分が握っているのとは別の、ヘッドというもう一つの道具が勝手にやってくれること、と分担して考えればいい」

「球に『当たる』のは、自分が握っているのとは別の、ヘッドというもう一つの道具が勝手にやってくれること、と分担して考えればいい」

GD こんなヘッドがくるくる回転してしまうクラブで、球が打てるんでしょうか……。えっ!? 意外にも、打てるんですね!

篠塚 ビックリするでしょ。打てるんです。しかも「当てられるか?」を頭から消せば消すほど、つまりは「振る」に専念すればするほど、クリーンヒットします。

GD ホントだ! ヘッドで「当てよう」とするとミスが出ます。ヘッドをないものとイメージし、球の手前にシャフトを走らせるつもりで「振る」だけだと、球を打った感触がないほどにクリーンヒットできます。なぜですか?

篠塚 球とヘッドを意識して「当てよう」とすると、無用な力みや、フェースをスクェアに戻そうとするフェースコントロールという“ねじり”のせいで、くるくるヘッドがブレて綺麗に回転しないからなんです。「振る」だけなら、くるくるヘッドが乱れずにくるくる回ります。最後まで振り切れるので、スウィングアークも大きくなり、ヘッドスピードも速まり美しいスウィングになる。

GD 「振る」ことだけに慣れてくると、気持ちよく球を飛ばせて、しかもヘッドが勝手に回転して飛ばした球は曲がらないですね。

篠塚 人間が技で「当てる」のは曖昧で難しいけど、ヘッドが勝手に「当たる」のなら、道具がやることだから正確無比。毎回同じショットが可能になる。この「デジタルくるくるヘッド」でゴルフを始めた初心者は、「当てる」ことなど初めから頭にない。ただシャフトを気持ちよく「振る」だけで、遠くへ真っすぐに飛ばせると体得できる。ヘッドの動きとの関係は、また次にお話ししますね。

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