ゴルフ場メシ向上委員会は「高くて」「マズい」と何かと不評の多いゴルフ場の「味改革」に役立つヒントを探しながら、誰もが食べて旨いと感じる味覚の標準値を探ります。「旨いの基準」は本家本元、本流の味を提供し続ける伝統店、人気店のメニューを考察し、多くの人に支持される味の秘密に迫るものです。
抗酸化作用の強いカレーで老化防止
アルツハイマー病の予防効果については医学研究で証明されていることです。もともと「インドとアメリカの病気の頻度の差」という研究が行われていて、その中でアルツハイマー病の発症についてびっくりするような値が出たのです。
アメリカ人に比べて、インド人のアルツハイマー病発症率はわずか4分の1。ではなぜインド人は発症率がそんなに低いのか? インドと言ってまず初めに思い浮かべるのは「カレー」ではありませんか。そこで、カレーに何かあるのではないかということで研究が進んでいったのです。
その中で見つかったのがターメリック(和名はウコン)というショウガ科のスパイス効果です。これはカレー粉の主要な原料のひとつです。「ターメリックが入っていないカレーはない」というくらい基本的なスパイスで、このターメリックに含まれる「クルクミン」という成分が脳の機能を守ってくれることがわかりました。
クルクミンには強い抗酸化作用があります。当然ですが人間は酸素を必要とする生き物で、それゆえ酸素の弊害というのも免れることができません。酸素は人体を構成している有機化合物と結合して酸化しやすいという性質をもっています。酸化することで人間は老化していくわけです。
クルクミンは抗酸化力が強いだけでなく、脳の中でちょうどアルツハイマー病が発症していく大事な部分の酸化作用を選択的にブロックしているのがすごいところ。そういった意味で、カレーには脳の劣化を防ぐ成分がふんだんに含まれているといえるのです。
ゴルフの昼飯にカレーライスがいい理由
2つめの「代謝を上げること」。正確に言えば「代謝は上がるけど、脳の温度は下がる」ということがすごいんです。脳はデリケートな臓器で、温度は厳密にコントロールされています。温度が上がりすぎると熱中症になります。
そこまでいかなくても、脳の温度が上がろうとする状態はよくなく、そうなると「意欲」の中枢が活動しにくくなり、やる気がなくなってしまいます。
そういった状態になると、人間はわざとダラッとして活動しないようにさせます。わざと意欲をなくし、脳機能を低下させ、結果として回復させるというわけです。ゴルフは脳をかなり使うスポーツですから、脳の温度が上がろうとすると、スコアはかなり落ちてしまいます。
そんな中、カレーを食べておくと、体の表面の血管が広がり、体の深部に溜まっている熱を血液を通して体の外に捨ててくれます。その時だけ、体の深部の熱量が減ってくれるのです。
脳は最も温度に対してデリケートな臓器なのでダイレクトに影響が出ます。熱量が減り、脳の温度が上がろうとするのを防いでくれるのです。
つまり、昼にカレーを食べると、溜まった熱を捨ててくれるので、脳の状態は非常によくなるのです。学生時代はよく食堂のカレーを食べたものです。みなさんもたくさんカレーを食べてみてください。頭がよくなるかもしれませんよ。