このコラムでは、1980年に週刊ゴルフダイジェストが短気集中連載で報じた「県 別、優良会員権ガイド」と、2019年現在の会員権市場を照らし合わせることで見 えてくる、ゴルフ場の「本当の価値」を考察していきます。第5回は「神奈川県」の巻。

神奈川県のゴルフ場数は1980年当時、パブリックを含め45コース。しかし、ゴルフ場開発計画はほぼなく、その後、開場となったのはチェックメイト(1983年)、清川(1985年)の2コース。すべてが、大正、昭和の時代に誕生したゴルフ場になります。

最古は、富士屋ホテル仙石ゴルフコースの大正6年。次いで程ヶ谷、相模、湯の花、箱根、大箱根、湯河原…となります。

神奈川県のゴルフ場は、「名門」が多い一方で、「大衆」も多いのが特徴で、「中堅どころ」が少なく、「格差」が色濃く出ています。横浜新道から湘南方面 に向かう東海道(国道1号)沿いには、移転前、程ヶ谷(現横浜国大)があり、横浜、戸塚、芙蓉、湘南、スリーハンドレッドが並びます。

ほんの少し範囲を広めると、移転後の程ヶ谷、磯子があり、「埼玉の名門エリア」に負けず劣らずのスター揃いとなっています。※このうち会員権の譲渡可は、横浜、戸塚、磯子の3コース。

大衆メンバーシップという意味では、丹沢山系の山中(厚木と秦野)に集中しています。そのため、神奈川のゴルフ場は、「山岳コース」のイメージがあり、フラットな林間コースは、相模と相模原の2コース。あとはかつての山里(現在は街中)の名門コースに二分されています。

関東の奥座敷といわれる箱根山中は「パブリック天国」で、メンバーシップは仙石原の箱根と、箱根湯本にある小田原湯本の2コースとなっています。

当コラムは、1980年の記事(『』で囲んだ部分)に、2019年現在の市場をGD会員権サービスが【一言】加筆して構成しております。

【ゴルフダイジェスト社・会員権サービス部】
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2019年現在のトップは磯子。相模原は相場を大きく下げた

1980年2019年
ゴルフ場相場名変相場名変
相模原30001704801100
戸塚270015014001400
箱根2370140751050
平塚富士見1650100425170
磯子1370701540650
厚木国際137050800100
横浜1350100751000
本厚木105050600200
長竹6805065300
レインボー6104060200
小田原湯本5203015100
中津川4005045100
茅ヶ崎28035--
葉山国際27520120331.5
大相模2203010以下150
9月11日時点※名変は預託金込み

『(1980年)会員権相場を高い順に並べた結果、トップの相模原から8位の本厚木まで、1千万円以上がずらり並んでいる。東京、埼玉でも1千万円以上は各5コース、千葉は3コース、茨城は1コースしかなかった。これが神奈川は8コース。文句なく全国でもトップ。そのうえ、すべてが(昭和47、48年の)会員権ブーム時の高値を更新しているのが特徴』

『15位の大相模がかろうじて従来の高値と並んでいる。しかし、早晩、この数字を突破することは間違いない』

『なぜ、神奈川の相場は強いのだろうか。ひとつには、東京から近いこともあるが、関東地方の中では最も気候が温暖な地であることだ。それに道路網がよく整備されているので走りやすこと。反面、ことのほか他県に比べて、開発規制がきびしく、新設コースの誕生はこれまで不可能に近いといわれてきた。これが既設コースに希少価値を与えた』

『だから、かつての会員権ブーム時のように、いまでもどれもこれも見境なく上がり、「神奈川は強い」とみられている』

『ところが、どうだろう。オイルショック後、さすがに買い手が冷静になり、改めて見直すと、意外に「高い」コースがあるのに気がついた。実際、いまだにそんなコースが残っている。しかし、評価が即相場に結び付く現在、正当な答えは出る。いいコース、悪いコースの差がはっきりと出てきたのもそのせいだ』

【GD会員権サービスから一言】
ゴルフ会員権の相場は、名変料や年会費の設定金額に影響されることもありますが、それらが妥当な設定であると仮定すれば、基本的には、そのコースの価値評価が反映されるものです。インターチェンジから近く、コースレイアウトも相場に反映されます。
     
では、茨城県と神奈川県でまったく瓜二つのコースがあったとすると、なぜか神奈川の方に軍配が上がります。神奈川の方が、地価が高いからです。ゴルフ会員権の相場は地価に比例するともいえます。

『相模原、戸塚ともに、このたった2年間で1千万円以上も上がったし、平塚富士見など2倍になろうとしている。しかし、横浜は、昨年から横ばいを続けている』

『100万から300万までのコースは、徐々に上がっているのに、100万以下(津久井湖93万、伊勢原68万、東名厚木62万)となると、昨年より下がっているのはどういうわけか。この辺に疑問が生じる。強相場の地域にありまがら、横ばいとか、下がっているコースは、買う時注意していただきたい。何か相場の足を引っ張っているマイナス要因が介在しているからだ』

画像: 相模原ゴルフクラブ(東18H・6629Y・P74 西18H・6242Y・P72)

相模原ゴルフクラブ(東18H・6629Y・P74 西18H・6242Y・P72)

【GD会員権サービスから一言】
40年後の現在…
   
相模原(相場450万円/名変料300万円+入会預託金800万円/年会費12万円)
戸塚(相場1380万円/名変料400万円+入会預託金1000万円/年会費10万円)
平塚富士見(相場450万円/名変料170万円/年会費5万円)
横浜(相場80万円/名変料400万円+入会預託金600万円/年会費9万円)
津久井湖(相場10万円/名変料50万円/年会費4万円)
伊勢原(相場10万円/名変料20万円・年会費3.6万円)
東名厚木(相場10万円/名変料20万円/年会費3.6万円)
   
神奈川県の場合、土地の価値が、会員権購入総額に顕著に表れています。また、悪しき慣習なのか、名変料の他に入会預託金が必要なコースが目立ちます。金銭的なハードルが高いにも拘わらず、入会する方が多いのは、さすが神奈川のゴルフ場といったところでしょう。  
住宅エリアから近いハイクラスなコースと、丹沢山系に点在するコースと、明確に2分されています。丹沢山系に点在するコースで多く見受けられることは、会員数が非常に多いところ。

経営交代。伊勢原はPGMに…、大厚木はアコーディアに…

『では、一般大衆向きに300万円以下で優良コースを物色してみよう。「健脚向き」には、伊勢原などどうだろう。小田急線・伊勢原駅でおりて、クラブバスで約15分もあればコースへ着く。山の中腹にあるコースだが、中村寅吉プロが経営陣の一角におり、「あんないいコースはない」とほめるあたりは立派だ。鉛を入れたゴルフ靴でトレーニングがてら回る寅吉プロに頭が下がる。しかし、お世辞にもいいコースとはいえない』

『取り柄は、名変料を入れても100万円で買えること。交通の便がいいこと。母体会社が大秦野(27H/昭和48年開場)を含め前向きの姿勢でコース整備に取り 組んでいることなどがあげられる。初めて行った人には、ヒヤヒヤするホールもいくつかあるが慣れれば平気』

画像: 伊勢原カントリークラブ(18H・6173Y・P72)

伊勢原カントリークラブ(18H・6173Y・P72)

画像: 大秦野カントリークラブ(18H・5672Y・P72)

大秦野カントリークラブ(18H・5672Y・P72)

【GD会員権サービスから一言】
伊勢原、大秦野は現在PGMグループとなっています。
伊勢原(相場10万円/名変料20万円/年会費3.6万円)
大秦野(相場10万円/名変料25万円/年会費3.6万円)
両コースとも30万円前後で募集も行っており(伊勢原32万円、大秦野25万円)、神奈川県内でお手頃コースとなると、同じPGMグループの秦野、東名厚木などが検討対象になってきます。コース内容云々よりも、とにかくアクセス重視で選ばれる方におすすめです。

『「安くて、むかしの名門コースの雰囲気を味わいたい方」には、湯河原がいい。ここも伊勢原同様、健脚向きでもある。何せ昭和30年に岸田日出刀の設計で できたコース。まだ本格的なブルドーザーもないころだから、手造りの味はある。真鶴半島の先端まで見下ろせる眺めのいい山岳コース』

『正会員約1300人、古びたクラブハウスの中は落ち着いた雰囲気がある。いま170万円が相場。ことしになってほとんど値動きはみられない。大方、売りが出 尽くしたからかもしれない。若い足の丈夫な人ならおすすめ品。むかしの名門 コースの雰囲気は味わえる。しかし、窮屈かもしれない』

『「脚に自信がなく、女性、シニア」には、湘南シーサイドが200万円である。ずいぶん、上がったものだ。昨年の今頃は175万円。しかし、コースは手入れがよく、箱庭的な感じを与える。馬入川の河口にあり、海岸に近く、大きな起伏はまったくないから疲れない。また、春と冬は海からの風が強く、風のショットの練習にもおすすめできるコースだ』

画像: 湘南シーサイドカントリー倶楽部(18H・6171Y・P72)

湘南シーサイドカントリー倶楽部(18H・6171Y・P72)

【GD会員権サービスから一言】
湘南シーサイド(相場35万円/名変料70万円+入会預託金100万円/年会費4万円)
    
周辺に高額コースが多い中、中堅コースとしての位置付けになります。女性、シニアに人気があり、特に地元に強い。一方で女性入会に制限(女性名義からの名変)があり、ご夫婦での入会となると、奥様の分をどうするかが悩みの種に。
    
湘南シーサイドのご相談はゴルフダイジェスト社会員権サービス部にお任せください。

『大相模(相場220万)が、厚木インターまで東京・瀬田から約30分。おりてから約30分で行ける。相場は上がって、それ以後下がり、再び上がり出した。会員名簿は出ているのだが、どうも「もう少し多いのでは?」の噂が消えない。相場が上がると、とたんに売りが出る。おきまりの大衆コースの見本。葉山国際(相場275万)、鎌倉(相場190万)と一時期、三大人気コースとして競り合っていたが、こんなに差がついてしまったのは、買いより売りが多くみられるからか』

『コース改造を重ねて、むかしよりは数段よくなっている。このクラスになると、周辺では中津川があるが、400万では一般サラリーマンでは手が出ない。結局、大相模に落ち着く』

画像: 大相模カントリークラブ(27H・10167Y・P108)

大相模カントリークラブ(27H・10167Y・P108)

【GD会員権サービスから一言】
大相模(相場1万円/名変料50万円+入会預託金50万円/年会費4万円)
中津川(相場50万円/名変料100万円/年会費3万円)
   
大相模は、平成26年に預託金に関する規定が変更されてから、相場が一気に下落。以来、売り一色という状況が続いています。今年(令和元年)7月に入会預託金を100万円→50万円に減額したが、相場にはまったく影響が表れていません。
   
対称的に中津川は、平成24年に入会預託金を廃止(100万円→なし)、相場を維持しています。名変料が100万円とやや高めの印象ですが、これが減額されれば相場が活性化されるでしょう。

葉山国際は、名変料減額キャンペーンで相場上昇

『一か八か、値上がりを予想して買うなら、葉山国際。山口百恵の歌の文句じゃ ないが「これっきり、これっきり、もう」と思っていた相場が、再び上がり出した。大手会員権業者は以前から、「300万までいくでしょう」といったのが、当 たりそうな気配になってきた』

『大相模、鎌倉と同じく、一時はすぐ売りが出たものだ。それが近ごろ少なくなった。名変料20万はいまどき安い。ただ、これ以上コースをよくしろといっても無理。制約された中にあるのだから。とにかく南横浜バイパス(現・横浜横須賀道路)が、1、2年後にはコースの近くを通る。それに合わせてコース側も、現在のクラブハウスの移転を考えている』

【GD会員権サービスから一言】
葉山国際(相場105万円/名変料70万円+入会預託金300万円/年会費5.5万円)
   
平成30年に開場55周年を記念して、名義書換料55%割引キャンペーンを実施。入会希望者も増え、相場も上昇しました。近隣にライバルコースもなく、地元の方にとっては一択とも言える環境です。入会預託金の分割納入制度を取り入れる等、メンバーシップを基盤とした経営努力も随所に見られます。

『条件付きで投資するなら…。津久井湖など名変料を30万から40万にしたのがアダとなって、いまだ100万円台にのれない。悪い噂はなかなか消えないものだ。 せっかく、努力しているのに93万円じゃ寂しい』

『強相場の神奈川県の中にありながら…。いっそ名変料を40万から半分の20万にしたらどうだろう。それに、余り客を入れすぎないことだ。そうすれば上がってくるコースである』

『神奈川県内の200万以下のコースには、何かしら大きく上がらない原因がある。45ホールあるジャンボコース大厚木が170万。追徴金を出す、出さないでもめた。東名厚木の62万は、共通会員権の値。単独のほうが2、3万高いという妙な現象を呈している。もともと共通会員制だったのに、年会費だけ3万6千円に上げ、単独の方は従来のまま2万4千円にした。一方的な話である。会員の不満がつのると会員権の売りが多くなる』

『近くて便利だから、だまっていても客が来る。こんな姿勢のコースは避けたい。ま、神奈川県では、200万円以上のコースなら安心といえよう。それ以下なら、会員権業者なり、メンバーの友人を知っていれば、それとなく経営内容を聞いてみることである』

画像: 津久井湖ゴルフ倶楽部(27H・9209Y・P108)

津久井湖ゴルフ倶楽部(27H・9209Y・P108)

【GD会員権サービスから一言】
津久井湖(相場10万円/名変料50万円/年会費4万円)
大厚木(相場10万円/名変料60万円/年会費6万円)
東名厚木(相場10万円/名変料20万円/年会費3.6万円)
     
津久井湖は、場所柄都心から中央道で行けるコースとして対象となるが、手前の八王子にあるコースの方がアクセスが良く、そちらに流れることもあり、なかなか買いが伸びません。知人がメンバーにいるからといったことが入会理由に多い印象を受けるのはそのためでしょうか。
     
大厚木は、アクセス面や45ホールというメリットはあるものの、名変料、年会費と高めの設定に加え、ビジターが多いので相場は低迷しています。アコーディアグループで売却時に年会費精算が不可のため、年末に近づくとより売りが多くなります。
    
東名厚木は、山梨の中央都留を利用できる共通会員権もありますが、結局東名厚木しか利用しないメンバーが多いようです。さらに、年会費が4.8万円と単独よりも高く、東名厚木は単独の方が共通よりも人気があり、結果相場が高くなっています。

(週刊ゴルフダイジェスト1980年11月5日号)

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