
村田崇さん/40歳
令和元年菊川CCクラブチャンピオン
飛距離:240㍎
球筋:フェード
ゴルフ歴:22年
入会理由:女子プロの妻との出会いをきっかけに入会
菊川CCは、アベレージにやさしく上級者には厳しい
「コース造りは庭造りと同じ。下手な人でも楽しめるように」
これは菊川CCを造った日本ゴルフ界のレジェンド、安田幸吉プロの設計理念。小樽カントリー倶楽部や千葉カントリークラブ梅郷コースを筆頭に数多くの名コースを残している。

菊川カントリークラブ

菊川カントリークラブ
「全体的にフラットでフェアウェイも広めなので、うちのレギュラーティは『安心・安全の菊川病院』なんて呼ばれているんですよ(笑)。調子が悪くてもいいスコアが出やすいから。でもフルバックティになると、距離も6800㍎を超えるので難度が一気に上がるんです。静岡県アマの予選も行われています」とクラブチャンピオンの村田崇さん。

令和元年菊川CCクラブチャンピオン
ビギナーやアベレージにはやさしく、上級者には厳しい。どんなレベルのゴルファーも楽しめるコースということ。
「フェアウェイは広いですが、どこに打ってもいいというわけではありません。グリーンを狙いやすいサイドに置かないと、パーをセーブするのが難しくなります。グリーンも2グリーンで小さめだし、砲台もあるのでアプローチも決してやさしくない、攻めがいがありますよ」(村田)
一見、やさしそうに見えるが、無理に攻めれば大叩きにつながる。
「たとえばアウト3番のパー4がそうです。2打目が打ち上げで200㍎前後が残るんです。得意のUTでパーオンを狙いたいところですが、グッと我慢してセーフティに攻めます」
まだスタートして3ホール目。ここでつまづくとその後のプレーにも影響が出てしまう。
「どのホールもバンカーの配置が絶妙で、グリーンに近づくにしたがってシビアなショットが要求されます。クラブ選手権を戦うメンバーさんたちは、実力が拮抗しているので1打たりとも気が抜けないんです」
やや打ち上げの430㍎級パー4
得意のUTで2つのルートからパーを狙う

ストレートでフェアウェイも広いパー4だが、2打目からは打ち上げになるため実際の距離より長く感じる。メイングリーンは右サイドにあるバンカーが効いていて難しい
Aルート
距離が届きそうならグリーン左に外す

ドライバーのティショットが上手く打てれば、2打目は得意のUTでグリーンを狙っていけるが「右のバンカーには入れたくないのでグリーン左手前を狙って打ちます」
Bルート
中途半端に距離が残るなら60Y地点から3打目勝負

ティショットの当たりが悪く、距離が残ってしまったときは「無理にグリーン近くまで運ぼうとせず、ウェッジでしっかり打っていける、手前60ヤード地点に刻みます」
UTが得意になるポイント

200㍎前後の距離を打ち分けるには、安永したインパクトが必要。「体重移動が大きくなると飛距離は出ますが、インパクトは不安定になります。テークバックでのスウェイに注意して軸をブラさず振っています」
傾斜なりに構えて体重配分は左右均等

「低重心で構えます」
UTは打ち込むか払い打つかで悩む人も多いが、村田さんはアドレスで体重配分を均等にし、レベルにボールをとらえる。「3番の2打目はグリーンまで打ち上げで左足上がりになるので、傾斜なりに構えて打っています」
左足上がりはフォロースルーで体を止めないことが肝心

「腰をしっかり回す」
左足上がりのライは低いサイドの右足に体重が残り、中途半端なフィニッシュになりやすい。「インパクトからフォローで体の回転が止まると、左に引っかかるミスが出やすいので注意します。腰をしっかり回して、フィニッシュまで振り抜くように心がけています」
飛びよりも正確性でクラチャン2度目V
菊川CCは全体的にフラットでストレートなホールが多く、ティからグリーンが見えないブラインドのホールは少ない。
「インの11、15、17番の3ホールがドッグレッグでブラインドホールになります。なかでも攻め方が難しいのが15番のパー5なんです」

左ドッグレッグのゆるやかな打ち上げ。ティショットは左右にOBがあるので正確性が要求される。2打目は右サイドのOBが近く、グリーン周りのバンカーも効いている
左ドッグレッグなので、ティショットを右サイドに置くのがベストルートだが…

ティショットの狙いは「240㍎先の4畳半」
「大きなけやきの手前の4畳半ぐらいの狭い場所にきっちり運べないと、2打目が難しくなってしまうんです。後半の重要なポイントになるホールなので、点と点を正確につないでバーディが獲れたときは嬉しいですね」
バーディルート(残り300Y)

ティショットを右サイドのけやきの手前に置けたら、2打目は得意のUTで。「バンカーの手前にレイアップします。そこからウェッジでピンをデッドに狙っていきます」
ティショットをベストポジションに置けず、左に打ってしまったら、たとえフェアウェイであってもバーディ狙いからパー狙いに切り替える。
パールート(残り300Y)

左ドッグレッグなのでティショットが左サイドに行くと、2打目は左の林越えに「パーキープをに頭を切り替えて7番アイアンでフェアウェイにきっちり置きます」
「遠くへ飛ばすこともゴルフの魅力のひとつですが、ボクは飛距離よりも、いかに狙った場所へ正確に運ぶかを重視しています。ロフト12度のドライバーを使っているのも、大きく曲がるミスが防げるからです。3Wはコースでの使用頻度が少ないのでフェアウェイウッドは5Wだけにして、得意なUTとウェッジを3本ずつ入れています」
曲がり幅が少ないロフト12度のドライバー

「ロフトが少ないとミスしたときの曲がりが大きくなります。ティショットをベストポジションに置ければ、その先の攻略がやさしくなるので12度を使っています」
スウィングはロフト通りにアッパーに

ロフトの大きいドライバーを使っていてもインパクトでロフトを立ててしまったら意味がない。「ロフト通りにとらえたいのでレベルか少しアッパーに打っていきます」
スコアメークに特化した実戦的なクラブセッティングは、競技ゴルファーを目指す多くのアマチュアの参考になる。
村田さんにとって昨年は2度目のクラブ選手権制覇。1度目の優勝は奥様の前田久仁子プロと、結婚することが決まっていた年だったとか。
「クラブチャンピオンになって結婚式を挙げるという目標があったので、優勝できたときは嬉しかったですね。昨年のクラブ選手権も決勝に進んで、絶対に負けられない相手だったのでプレッシャーがありました」
昨年の決勝相手はメンバーになったばかりで、もちろん初めての対戦。新人メンバーにいきなりタイトルを渡すわけにはいかないと気合が入った。
「ボクが大事なパットを外したりすると、他のメンバーのため息が聞こえてくるんです(苦笑)。13番まで2ダウンと劣勢でしたが、そこから盛り返して逆転優勝。2度目は嬉しいというよりホッとしました」
菊川CCのアットホームな雰囲気が好きだと村田さん。
「とても居心地がいいんです。コースのメンテナンスも素晴らしいし、気持ちよくゴルフを楽しむことができますよ」
村田さんの14本。UTが4、5、6番の3本

1W:グローレF(テーラーメイド)
5W:M2(テーラーメイド)
4・5・6U:M2(テーラーメイド)
6I~PW:ミズノプロ518(ミズノ)
50・54・58度:ミズノプロS18(ミズノ)
パター: ニューポート2(スコッティキャメロン)
菊川カントリークラブ
18H・6730Y・P72
静岡県菊川市富田230
TEL.0537-36-1171
開場:昭和51年
設計:安田幸吉
公式ホームページはこちら

菊川カントリークラブ
※村田崇さんにはボランティアとして登場していただきました。
月刊GD2020年3月号より
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