数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回は、ピンゴルフのi210アイアンです!

正統派モデルなのに、球が上がりやすくやさしい

アドレスでクラブを置いたときの、ヘッドの座りが良く、とても構えやすいアイアンです。

前作のi200よりやや大きめの、ミッドサイズのヘッドでやさしさも感じます。

実際に打ってみても、中上級者モデルの割にはつかまりが良く、オフセンターヒットにも比較的強い印象を受けました。これはほんの少しグースネックにしているフトコロの効果もあるでしょう。とはいえ、つかまりすぎることはないので、ハードヒッターでも、左を怖がらずに振っていけます。

特筆すべきは、球の上がりやすさ。試打では5I、7I、9Iの3本を打ちましたが、5Iでもフェースが球を拾ってくれて、気持ちよく球が上がります。(堀越)

画像: 番手別設計で距離感が合いやすい

番手別設計で距離感が合いやすい

オートマチックに打てるドライバーと相性抜群

球を無理に上げる動きが出にくいので、自然とスウィングが良くなりそうです。スピンのしっかり効いた高い球が打てるので、やさしくグリーンを狙っていけるイメージが沸きます。

打感はとてもソフトで気持ちよく、打音も心地よさを感じます。ツアープロも使うモデルですが、球筋を打ち分けて細工するというより、大きい球で目標をストレートに狙ったほうが、いい結果が出やすい。オートマ系のドライバーと相性抜群です。(堀越)

画像: スウィートスポットはほんの少しヒール寄り。つかまりすぎない、ほどよいつかまり具合が伺える

スウィートスポットはほんの少しヒール寄り。つかまりすぎない、ほどよいつかまり具合が伺える

前作i200よりもやさしさがアップ

7番アイアンのクラブ長さは標準的で、クラブ重量がやや重いですが、バランスが小さめなので、クラブ慣性モーメントが小さくなっています。

小ぶりヘッドですが、i200よりも少しフェースが長いので、やさしい感じがします。(ピンの中では)ストレートに近いネックと大きめのロフト角も特徴です。

試打はモーダス 3ツアー105のSシャフト。通常よりも約10グリップ軽いグリップが装着されているのでクラブは軽く、SUS431製ヘッドは打感が硬いですが、キャビティにゴムのような素材を装着してフィーリングをやわらげています。(松尾)

画像: バックフェース内側にゴム系の素材を採用し打感が向上

バックフェース内側にゴム系の素材を採用し打感が向上

画像: 構えた際の座りのいいソール形状。また、バウンス角が非常に大きく、抜けがよく、ダウンブローと相性がいい

構えた際の座りのいいソール形状。また、バウンス角が非常に大きく、抜けがよく、ダウンブローと相性がいい

前後のブレ、左右幅のバラつきを抑えたい人へ

バウンス角が前モデルi200よりも大きくなっているので、よりダウンブローにスウィングしてターフを取るようなゴルファーが好む形です。

スウィートスポットの位置が高いので、安定したスピン量でしっかり止まるアイアンです。(松尾)

バウンス角が大きく、ダウンブローにマッチ

画像: 前後のブレ、左右幅のバラつきを抑えたい人へ

総合評価

飛距離性能 3/つかまり 3.5/上がりやすさ 4.5/ミス許容 3.5/操作性 4.5
※5点満点

ヘッド素材/431ステンレススチール
ロフト角/33度(7I) ライ角/62度(7I)長さ/37㌅(7I)
シャフト/N.S.PRO 950GH(R、S)、N.S.PRO モーダス3ツアー 105(R、S、X)、
     N.S.PRO モーダス3 ツアー 120(S、X)、DG S200
総重量/408g(7I、N.S.PROモーダス3 ツアー 105・S)
価格(税込)/1本1万9440円(スチールシャフト)
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2018年9月4日号より

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