数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和が、最新クラブを打って、測って大研究。今回は早くも話題のタイトリストTS2ドライバーです。
初速が速い! かなり攻めてきた印象
「プロが新製品を使うか使わないかの判断で、実はいちばん重要なのが『ファーストインプレッション』です」
それまで使っているものに比べて、明らかに優れているストロングポイントを感じ取ることができると、簡単にスイッチできるものです」
「今回取り上げたTS2と、もうひとつのTS3、新シリーズTSドライバーは、どちらも明らかな初速の速さを感じます。誰もが『使ってみたい』という誘惑にかられるはずです」(堀越)
TS2は打点のブレに強く、高い直進性が印象的
「ヘッドスピード43.1m/sで打って、ボール初速が64.2m/s。かなりの高初速です。初速が速いのに、打感は柔らかい」
「ボールの上がり具合からは重心深度の深さを感じます。トウ寄り、ヒール寄り、どちらの打点へブレても、初速が落ちずに直進性能も保持されています」(堀越)
大きな慣性モーメントで球がブレない! フェース開閉の少ないスウィングに合う
「TSドライバーに共通するのは低重心にして低スピン化を狙った設計であるということ。またヘッド重量は長尺化にも対応できる重さ(重めだが重すぎない)になっているので、組み合わせられるシャフトの幅は広そうです」
「TS2は、重心深度が41.1mmと深く、高慣性モーメントによるスウィートエリアの広さを重視した設計。実際、ヘッド左右慣性モーメント値が大きく、フェースの開閉が少ないスウィングに向いています」(松尾)
試打解説/プロゴルファー堀越良和
解説/クラブ設計家 松尾好員
週刊GD2018年9月4日号より