前作「G400LST」よりもやさしくなった「G410LST」
以前に「G410 PLUS」を試打していますが、構えたときの印象はほぼ変わりません。ロフトが10.5度というのもあるかもしれませんが、球はしっかり上がってくれて、ボールも適度につかまってくれます。前モデルの「G400 LST」と比べて、やさしさを感じますね。(堀越)
低スピン設計で初速が速く、前へ進む強い球が打てるので、飛距離性能も申し分ありません。少しトウ寄りに打点を外して打ってみましたが、当たり負けすることがなく、飛距離も大きく落ちません。低く抑えた球も打ち分けがきき、上級者好みの操作性もあります。
試打クラブに装着されているSフレックスのシャフトは、ヘッドスピード43㎧くらいが、もっとも心地よく振れました。音や打感も違和感がなく、全体のバランスが取れた"優等生"的なクラブに仕上がっています。球は上がりやすいので、45㎧以上の人はロフト9.5度のヘッドを選ぶといいでしょう。
バックスピン量が多めの人、「G410 PLUS」だと、球が吹き上がってしまう人にもオススメ。ティショットを安定して飛ばせるようになります。(堀越)
ネック軸回りの慣性モーメントが極大
実測でクラブ重さは標準的ですが、クラブ長さがやや長く、スウィングウェートもやや大きいので、
クラブ慣性モーメントが大きくなっています。(松尾)
ヘッドはピンらしくやや三角形型で投影面積が大きく、大きなヘッド慣性モーメントを狙っていることがわかります。試打は10.5 度の「ALTA JCB RED」のSシャフトでしたが、シャフトは軟らかめで、HSが40㎧くらいでも十分扱えそうです。
ヘッドのネック軸回りの慣性モーメントが極大で、スウィートスポットもトウ寄りなので、強いフックは出にくいです。
低スピンで飛ばしたい人、左へのミスが多い人
LSTはPLUSやSFTよりもスウィートスポット高さが低いのでバックスピン量が少なく、またヘッドの慣性モーメントが大きいヘッドなので、弾道は安定しています。フルチタンヘッドのインパクト音は爽快感がありました。(松尾)
【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 3.5/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4/操作性 4 ※5点満点
ヘッド体積/450cc
ロフト角/9度、10.5度 ライ角/58度
長さ/45.75㌅
シャフト/ALTA J CB RED(X、S、SR、R)、
ピンツアー 173-65(X、S、R)、
ピンツアー 173-75(X、S、R)、
ALTA DISTANZA、
ジ・アッタス(6S、5S)、
スピーダーエボリューション V(661S、569S)、
TENSEICK Pro Orange(70S、60S)
総重量/約305g(ALTA J CBRED・S)
価格( 税込)/ 7万4520円(ALTA J CB RED)
※メーカー公表値
解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和
週刊GD2019年7月2日号より