数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と試打のスペシャリスト・堀越良和プロが最新クラブを打って測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はコブラの「キング スピードゾーン ドライバー」です。

上級者好みの締まった打音

ロフト9度のモデルを、HS43m/sで打ってみましたが、中弾道かつ低スピンの強い球で初速も出ます。適度なつかまりで、左へのミスも出にくく、パワーのあるフッカー向けの印象を受けました。(堀越)

画像: 空力を考慮した低・深重心のボディでミスに強く球が上がる

空力を考慮した低・深重心のボディでミスに強く球が上がる

ヘッド表面積の50%をカーボンが占めていますが、締まった打感と打音で違和感がなく、上級者好みに仕上がっています。また、ヘッドのシェープも美しく、ターゲットに対して真っすぐ構えやすいですね。

画像: スムーズなしなりでタイミングが合わせやすい

スムーズなしなりでタイミングが合わせやすい

2019年モデルの『F9』ドライバーに比べると、芯が広くなり、打点のズレにも強くなっています。球筋や高低の打ち分けも前モデルよりしやすいです。この新モデルには『SZエクストリーム』というアベレージ向けのタイプがあり、試打したモデルは『F9』よりも、少しアスリート寄りといっていいでしょう。

画像: アップライトなライ角で適度につかまえて飛ばす

アップライトなライ角で適度につかまえて飛ばす

ロフトは、±1.5度の調整ができる機能と、ソールのフェース寄りと後方にある交換可能なウェートの組み合わせで、弾道を自分好みにカスタマイズできるのも楽しいですね。

安定した飛びと操作性を求めるアスリート派にオススメです。(堀越)

長すぎず振りやすいドライバー

画像: 重心距離が長くつかまりすぎない

重心距離が長くつかまりすぎない

実測でクラブレングスがやや短く、クラブ重量も軽いので、クラブ慣性モーメントが抑えられています。ヘッドは横幅が広く、やや三角形型に見える形状で、アドレスでは米国モデルらしく強いオープンフェースの設定ですが、アップライトなライ角で球をつかまえたいイメージも出ています。(松尾)

10.5度の標準スピーダーのSシャフトを試打しましたが、軟らかめ設定ながらしなりがスムーズでHS40m/sでも十分に扱えます。日本のシニアクラブとは違い、クラブ長さが長すぎず、振りやすくミート率も高いです。

ミート率を上げて飛ばしたい人に

画像: ミート率を上げて飛ばしたい人に

バックスピンは、やや多めで高めの弾道は安定しており、フェアウェイキープしやすいです。同じスペックでHS30m/s台のシニアゴルファーが打っても、適度なスピンが入り、つかまったいい球が出ます。(松尾)

【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4.5/操作性 4 ※5点満点

ヘッド体積//460cc
ロフト角/9度、10.5度
ライ角/57.5度(9度)、58.5度(10.5度)
長さ/45.25㌅(アーコスセンサー付)
シャフト/スピーダー エボリューション for SZ(S、SR、R)、
     ツアーADfor SZ(S、SR)、
     ツアーAD XC-6(S)、
     スピーダー 661 エボリューション Ⅵ(S)、
     ディアマナ ZF60(S)
価格(税別)/6万5000円(スピーダー エボリューション for SZ)
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

画像: キング スピードゾーン ドライバー

キング スピードゾーン ドライバー

週刊ゴルフダイジェスト3月17日号より

ヘッドデータはウソつかない
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画像: golfdigest-play.jp
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