まだ終戦まもない昭和22年。戦後復興のため富山市内は活気にあふれていた。街は働く人たちで溢れ、それに合わせて飲食店が雨後の筍のように生まれる中、一軒のラーメン屋が誕生した。それが「西町大喜」だった。「一日汗水流して働いた人のために栄養と塩分を一気に取り戻すためのラーメンを作りたかった」。創業者の高橋青幹さんが考え出したのが今や全国区となった「富山ブラック」だった。

ゴルフ場メシ向上委員会は「高くて」「マズい」と何かと不評の多いゴルフ場の「味改革」に役立つヒントを探しながら、誰もが食べて旨いと感じる味覚の標準値を探ります。「旨いの基準」は本家本元、本流の味を提供し続ける伝統店、人気店のメニューを考察し、多くの人に支持される味の秘密に迫るものです。

今や全国区の富山ブラック。元祖店の味はとにかくしょっぱい

高橋さんが作り出したのは濃い醤油ベースのスープに厚めのチャーシューとメンマがたっぷりとのった一杯。西町大喜は瞬く間に人気店になっていった。

画像: 今や全国区の富山ブラック。元祖店の味はとにかくしょっぱい

その独特の黒いスープはとにかく塩辛い。だからとてもじゃないけどスープを飲み干すことはできない。

「うちはスープは残すのが普通なんです。実際レンゲもつけていないんですよ。もし飲み干しているお客さんがいたら、今日は薄かったかなって心配になります」(店長の金山樹一郎さん)

創業当初から変わらず味を守ってきたというそのスープ。5種類の醤油をブレンドしたもので、そのレシピは「大樹」の社員でも数人しか知らないという秘伝のものだ。

画像: スープは5種類の醤油をベースに作った秘伝のタレを使用

スープは5種類の醤油をベースに作った秘伝のタレを使用

「味をいろいろ研究して改良していくことももちろん大事ですが、それ以上に今まで守ってきた伝統の味を変えないことも大切だと考えています。どうしても季節や作る人によって味にバラつきが出てしまいますからね。年配のお客さんに『相変わらずしょっぱいね』と言われたときが一番うれしいです」(金山さん)

スープのベースとなる醤油はしっかり煮詰めて水分を飛ばし、より塩辛くしている。さらにチャーシューも醤油で炊いているので、こちらも塩分たっぷり。

そこに塩漬けしてあるメンマが乗るから、もうこのラーメンにはどこにも逃げ場がない。唯一の救いは麺が太目のストレートで「つゆが麺に染み込みすぎないように」という配慮がされていること。白いご飯が欲しくなるのは当然なのかもしれない。

画像: 麺は太いストレート。細いとスープが絡みすぎて塩辛くなってしまう

麺は太いストレート。細いとスープが絡みすぎて塩辛くなってしまう

黒いラーメンに「白飯」は必須です!

「大喜」では白飯を持ち込んでラーメンと一緒に食べるスタイルが最近まで定番だったとか(現在は持ち込み不可)。

つまりラーメンというよりは、よく噛んで食べる「おかずの中華そば」なのだ。常連はラーメンが出てくると、まず麺と肉とメンマをかき混ぜてスープとなじませることころから始める。そしてご飯の上にそれらをのせて、白飯と一緒に一気にかき込む。

「一度この濃い味に慣れると病みつきになるみたいで、もう50年通い続けている常連もいます。それこそおじいちゃん、おとうさん、お孫さんと3世代で来る人もいます」(金山さん)

ちなみに「大喜」の富山ブラックは富山県内でしか食べることができない。全国展開などは考えていないという。それもすべて伝統の味を守るため。

この黒い一杯を食べるためだけにわざわざ富山に行くだけの価値はある。その際には白飯を注文することを忘れないでください。

【みんなの投票!】麺とメンマと肉はご飯の「おかず」になる?

画像: 【富山ブラック】元祖「黒の一杯」は県外不出! ラーメン二郎よりやばいかも? ゴルフ場G麺ご当地ラーメンルポ

富山ブラックの食べ方は、麺とチャーシューとメンマをよくかき混ぜて、それから白飯と一緒にかき込む

  • 絶対旨い!食べてみたい
  • 邪道だよ。ラーメンとご飯は別がいい
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【今回紹介した「旨いの基準」店】

画像: 西町大喜 西町本店 富山県富山市太田口通り1-1-7 TEL.076-423-3001 営業/11時~20時 水曜定休

西町大喜 西町本店
富山県富山市太田口通り1-1-7
TEL.076-423-3001
営業/11時~20時 水曜定休

相性抜群!?ゴルフで汗をかいたら富山ブラック

富山と言ったら北陸オープンの舞台となる呉羽カントリークラブは一度は回っておきたいコース。太閤山CCもゴルフ場識者の間では高評価のコース。

そしてパブリックコースながら女子ツアー公式戦「日本女子プロ選手権」(2018年9月6日~)が小杉カントリークラブで開催されます。

ゴルフで汗をかいたら富山ブラック。想像しただけでもウマそ~。

【一度は回っておきたい富山の名コースを紹介】

北陸を代表するトーナメントコース、「呉羽カントリークラブ」

日本海コースは自然が生かされたやや起伏のある頭脳的プレーが要求される。立山コースは立山連峰の眺めが素晴らしい。北陸オープンの舞台として知られ、北陸を代表するトーナメントコース。

呉羽カントリークラブ
富山県富山市三熊19-2
TEL.076-434-2100
日本海/18ホール/6905ヤード/パー72
コースレート/73.2
立山/18ホール/6640ヤード/パー71
コースレート/72.2
設計/舘粲児、竹村秀夫
開場/1960年10月
公式ホームページはこちら

今年の日本女子プロ選手権はここで開催、「小杉カントリークラブ」

なだらかな地形を生かした27ホール丘陵コース。基本的に左サイドにバンカーを配置しスライス系のプレーヤーにやさしい設計になっている。上級者から初心者まで楽しめるパブリックコース

小杉カントリークラブ
富山県射水市浄土寺1
TEL.0766-56-6111
27ホール/10052ヤード/パー108
コースレート/72.2
設計/大成建設
開場/1990年9月1日
公式ホームページはこちら

太閤山カントリークラブ

北アルプスと富山湾を望む射水丘陵に造られた27ホール。全体的にフラットでティからグリーンが見通せるフェアなレイアウト。思い切ってドライバーが打てる。

画像: 茜コース 9番 504Y P5

茜コース 9番 504Y P5

太閤山カントリークラブ
富山県射水市平野1
TEL.0766-56-1200
27ホール/10369ヤード/パー108
コースレート/73.7
設計/三浦一美
監修/森口祐子
開場/1993年8月1日
公式ホームページはこちら

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