ゴルフダイジェスト社刊、チョイス誌が発表する2018年度・日本のベスト100コースは「トップ10」に変動が起きた。茨城の大洗GCが陥落し、ニクラス設計の北海道クラシックが入選。トップ10はコースの良し悪しだけでなく、伝統「TRADITION」が重んじられてくる。どのような歴史が作られたか、公式競技を開催したか、ゴルフの起源、真髄を思い起こさせる雰囲気があるかなど……。検分した選考員会は、地形を生かした美しい佇まい、高い戦略性に納得できるものがあり、2016年に日本プロゴルフ選手権の開催を評価し、トップ10入りを決めた。2018年度、日本のベスト100コース北海道、東北エリアからの選出は以下9コース。北海道クラシック、小樽新コース、札幌GC輪厚、由仁、桂GC、北海道ブルックス、夏泊、メイプル、ボナリ高原となった。

北海道

北海道クラシックゴルフクラブ・TOP10

【外国人設計家初のトップ10入り!】

外国人設計家によるコースの中で最も高い評価を得た。優れた地形に造形的にも美しいハザード類。ビロードのように滑らかで美しい洋芝のフェアウェイと管理の行き届いたグリーンにはスタッフの努力がうかがえる。開場から26年目、北海道を代表するコースのひとつとして着実に育ち、初のトップ10入りを果たした

北海道クラシックゴルフクラブ
18ホール/7059ヤード/パー7
2コースレート74.8/スロープレート148
コースタイプ/丘陵
コース設計/ジャック・ニクラス
開場/1991年
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札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース・SECOND20

【「輪厚」は17番が終わらないと勝負はわからない】

自然の緩やかな起伏が大きな戦略要素になり、コースを取り囲む樹木もそれに拍車をかける。井上誠一が北海道で初めて手掛けたコースでもある。各ホールは距離が長く、それぞれに攻略ルートがはっきりしているため、ポイントを外した時には、その後の攻めが難しくなる。全日空オープンの舞台で17番パー5は左ドックレッグの名物ホールとして広く知られる。井上誠一は17番の左の曲がり角の木は伐採しないよう指示を残した。

札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース
18ホール/7063ヤード/パー72
コースレート74.9/スロープレート139
コースタイプ/林間コース
設計/井上誠一
開場/1958年
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札幌ゴルフ倶楽部由仁コース・THIRD30

【井上誠一が北海道に描いた「曲線美」】

アウトは丘陵地帯に造られたコースながら高低差をほとんど感じない。コース全体を落葉樹で包み込む落ち着いた雰囲気で展開していく。フェアウェイは広い。しかし、微妙なアンジュレーションがあり2打目からショットの精度を求めてくる。インは北海道の雄大さを感じられるコースとなっている。フェアウェイ両サイドの白樺がコースの美しさを高めている。グリーンは大きく、受けているが、うねりがある。井上誠一らしい曲線美の美しさを存分に感じることができる。

札幌ゴルフ倶楽部由仁コース
18ホール/7031ヤード/パー72
コースレート74.2/スロープレート132
コースタイプ/丘陵コース
設計/井上誠一
開場/1974年
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桂ゴルフ倶楽部・THIRD30

【「勇気」はあるか、「技術」を持ち合わせているか】

危険が大きければそれだけ報酬も大きい。北海道の大地に自生する樹海を切り開き造られた各ホールはそれぞれが異なった表情を持ち、フェアウェイのアンジュレーション、ハザードの造形、ドライクリークや満々と水をたたえたウォーターハザード、それらすべてはプレーヤーの「勇気と技術」が試される、名匠R.T.ジョーンズJr設計によってもたれされる

桂ゴルフ倶楽部
18ホール/7116ヤード/パー72
コースレート74.7/スロープレート137
コースタイプ/林間丘陵コース
設計/R.T.ジョーンズJr
開場/1993年
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北海道ブルックス・FOURTH40

【大地のスロープは、力任せでは攻略できない】

アウトは針葉樹に囲まれた林間の趣の丘陵コース。インはオタルマップ湿原の中に脈々とコースが連なる9ホール。アウトは自然の地形そのままのうねりが特徴で、戦略性の高いホールが多い。9番は第3打が湿原越えとなる。インは狭くはないが左右に大きく曲げるとボールは湿原に消えていくプレッシャーのかかるホールが多い。

北海道ブルックスカントリー倶楽部
18ホール/7312ヤード/パー72
コースレート75.7/スロープレート144
コースタイプ/丘陵コース
設計/エド・スニード、川田太三
開場/1992年
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青森県

夏泊ゴルフリンクス・SECOND20

【本州最北に誕生した「リンクス回帰」ノーウィンドー!ノーゴルフ!】

陸奥湾南岸から突き出た半島の北端、三方を海に囲まれた小高い丘陵地に展開するスコティッシュの趣のある18ホール。高い樹木はわずかしかなく、ラフは自然そのもので、西洋芝を伸ばしたフェスキュー芝や種々の灌木に覆われ、まさに本場のリンクスでプレーしている気分が味わえる。リンクスには風がつきもの。夏泊には名物の「やませ」と呼ばれる強い東風が吹き、コースと自然が一体となり本州最北の地にリンクスを誕生させた。

夏泊ゴルフリンクス
18ホール/7192ヤード/パー72
コースレート74.2/スロープレート128
コースタイプ/丘陵コース
設計/海老原寿人
監修/トム・クイーン
開場/1992年
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岩手県

メイプルカントリークラブ・FOURTH40

【世界の名ホールのコンセプトを八幡平に再現】

世界の名コース、名ホールを設計家、金田武明が随所に再現した。1番と10番のダブルグリーンはセントアンドリュース、16番の池越えはオーガスタナショナルといった具合に。スパイラルグラス、ペブルビーチなど戦略性豊かなコースレイアウトが加味されプレーヤーの技術と戦略をテストするよう造られている。5月上旬の桜、10月中旬からの紅葉が楽しめる美観も高評価となっている。

メイプルカントリークラブ
18ホール/6528ヤード/パー72
コースレート/未査定
コースタイプ・丘陵コース
設計/金田武明
開場/1987年
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福島県

ボナリ高原ゴルフクラブ・THIRD30

【会津連峰の自然を大借景にした日本一の紅葉コース】

磐梯朝日国立公園に囲まれ、会津磐梯山、安達太良山、吾妻連峰を一望する標高850メートルに展開する高原の丘陵コース。3番パー5は60メートルの断崖が続く名物ホール。一度プレーしたゴルファーの記憶に焼きつけられる。各ホールそれぞれ構成的で距離的バリエーションも豊富。15番は「尾瀬」をイメージしたパークホール。

ボナリ高原ゴルフクラブ
18ホール/7010ヤード/パー72
コースレート/未査定
コースタイプ/丘陵コース
設計/ロナルド・フレーム
開場/2000年
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