【埼玉・高根カントリー倶楽部】富澤誠造親子が設計した27ホール。武蔵野の名丘陵で試されるマネジメント力

富澤誠造&廣親が設計。武蔵野の丘陵コース

梅雨の真っ只中とあって、天候が心配されたが、調査当日の朝はレインウェアを着るか迷う程度の小雨。練習場はリニューアル工事中のため、ゆっくり朝食をいただき、軽くパット練習をして、西の1番ホールからスタートした。

コースは武蔵野のなだらかな丘陵にあり、高低差は最大で30メートルと、全体的にはフラットなホールが多い。だが、西コースはフェアウェイにアンジュレーションがあるので、グリーンを狙うショットは決してやさしくない。

グリーンはベントの2グリーンで複雑な起伏こそないが、面積は小さめ。ガードバンカーが絶妙に配置されているので、アプローチとパットがスコアメークのカギになる。

後半の南コースに入ると、雨もすっかり上がり、コースの景観を楽しむ余裕も。変化に富んだホールが多く、攻めるか守るかの、的確なジャッジが求められる。

【コース設計家・富澤誠造①】2グリーンの「ジャパニーズ・スタンダード」を広めた井上誠一の弟子筋 - ゴルフへ行こうWEB by ゴルフダイジェスト

C・H・アリソンの来日によって、日本のゴルフコースに本格的な戦略型設計がもたらされた。日本のゴルフ界の発展に貢献した大谷光明、赤星四郎、六郎といった先達は、アリソンから設計を学び、フォアマンのジョージ・ペングレースから造成の技術を学んだ。その影響は、次の世代の井上誠一、上田治に波及し、さらに、トップアマ出身、グリーンキーパー出身、ゼネコン出身など多彩なコース設計家を生み出し、日本に「2000超」のゴルフコースが造られた。中でも多くの人気コースを生み出したのが富澤誠造だ。

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サブグリーンでも難易度はメインと同じ

高根CCはベントの2グリーンで、調査当日は元々のコーライから改造されたBグリーンでプレー。メインはAグリーンだが、2つのグリーンをほぼ並列に置き、難易度に差をつけないのが、富澤誠造の設計の特徴でもある。

メインのAのほうがアンジュレーションは強いが、サブのBは素直な傾斜の分、面積が小さめでショットの正確性が必要になる。Bグリーンのほうが、かえって難しいと感じるホールも多い。

使用グリーンによっては、ティショットのベストポジションも変わってくる。広いはずのフェアウェイが意外に狭く感じてしまうのだ。

隊員　この周辺のコースは遠い印象しかなかったんですが、圏央道が開通したおかげで、渋滞もなくスムーズでした。

隊長補佐　外環道が京葉と東関道まで伸びたので、千葉方面からのアクセスも、かなり良くなりましたよ。

隊長　最寄りの東松山ICから約20分と近いしね。コースは名匠の富澤誠造設計で、景観も素晴らしいです。

隊員　全体的にはフラットですが、適度にアップダウンがあるし、すべてのホールが特徴的で面白いですよね。

隊長補佐　西の6番パー3はブルーティで230ヤード、ティショットで力が入りますよね。

隊長　南の最終9番パー4は距離が短いけど、右にドッグレッグしていてグリーン周りを4つのバンカーがガード。戦略性が高いホールです。

幅広い人が楽しめるバランスの良さがいい

隊員　スタート前に改修工事中の練習場を見学させてもらいましたが、250ヤードで打ち上げと距離もたっぷり。

隊長補佐　その左右にはアプローチとバンカーの練習場もできるし、練習環境も最高ですね。

隊長　メンバーさんは年内の完成が待ち遠しいだろうね。それとコース自慢の中華ランチも美味しかったなぁ。さすがは横浜の中華街がやってきたという料理長の腕ですね。

隊員　コースは難易度のバランスが絶妙で、幅広いレベルの人が楽しめると思います。

隊長補佐　また来たいと思わせてくれるコースですよね。

隊長　次はAグリーンで、東コースも回ってみたいな。

横浜にある老舗ホテルの中華料理店から来たという料理長が腕を振るう中華は超本格的です。

隊長　アットホームな雰囲気が伝統的な高根カントリー倶楽部。途中の小屋には生花が飾られていたり、バーカウンターがあったりと、細部まで抜かりないですな。

高根カントリー倶楽部
27H・10101Y・P108
埼玉県比企郡滑川町福田4045
TEL.0439-56-2511
設計／富澤誠造・富澤広親
開場／1962年11月3日
最寄りIC／関越自動車道・東松山IC
最寄り駅／東武東上線・森林公園駅
（クラブバスあり）
公式ホームページはこちら

高根カントリー倶楽部・芝刈り情報
グリーン芝種／ペン＆タイイ／3.8mm
フェアウェイ／コーライ／12mm
ラフ／野芝／40mm
バンカー／川砂／さらさら

【茨城・サザンヤードカントリークラブ】「水」の小林光昭設計、蛇行フェアウェイに池が絡む。いざ勝負! - ゴルフへ行こうWEB by ゴルフダイジェスト

茨城県城里町にある「サザンヤードカントリークラブ」は開場が1991年。コース設計は“水の魔術師”と称される小林光昭です。全長7017ヤードのチャンピオンコースで、フルバックティのコースレートは72.8。総面積112万平方㍍と敷地が広大で、すべてのホールが広々としていますが、6つの池と91個のバンカーがポイントどころに配置され、一筋縄ではいかないホールが多くあります。最寄りの常磐自動車道・水戸ICから10.5㌔と近く、下りてからコースまでは約10分と好アクセスです。

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【埼玉県・名リバーサイド】樹齢60年の木々が囲み、フェアウェイはうねり、ウォーターハザードの戦略性、なめてかかると痛い目に! 厳選‟河川敷”3コース - ゴルフへ行こうWEB by ゴルフダイジェスト

アクセスよく、手軽に楽しめる都心近郊の「河川敷」のゴルフ場。とはいえ、コースはまっ平らで、木やハザードも少なく「やや単調」と敬遠している人も多いのでは? しかし、なかには林間コースのごとく木々が生い茂り、傾斜やバンカー、ウォーターハザードなど戦略的な本格コースもある。埼玉県で名リバーサイドコースと呼びたくなるゴルフ場をレポート。

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